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ベル喫茶店に怪しい客が2人
「獣人の子?ああ、あの子達だね。
可愛いな」
「ええ、そうですね。」
「店主はあの娘か?」
「ええ」
その後無言でコーヒーを飲み、タマゴサンドを食べた2人の客
「ここは、私が」
「いやいや、こちらが。」
お金を押し付け合う振りをしつつ、お金のやり取り
「会計を頼むよ」
「はい、ありがとうございました!」
何も知らないマリアンヌは普通に接客するのだった。
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閉店後、片付けて本日最後の収穫をすることに
「収穫お願いしまーす」
「「はーい!」」
とととっと走るロッタ君
とてとて走るキキちゃん
それぞればらばらに走り効率良く麻袋を回収していく
畑よりぬいぐるみの方が重い物が出ているのでロッタ君がそちらへ
キキちゃんは回数でカバー
そんなキキちゃんに怪しい影が近づく…
バサッと麻袋を上から被せ手早く入り口を縛る
「出してーーー!!出してーーー!!!イヤーーーー!!!」
「キキちゃん!!」
「キキ!!」
ただならぬ叫びを聞いたマリアンヌは
綿棒を手に走って来た、そして麻袋を背負ったロッタ君
「あんた誰よ!うちの娘に手出して、ただですむと思ってるの!!」
マリアンヌは大声張り上げてはったりをかます。
「女ひとりで何ができるってんだ?ああ?」
男が麻袋を床に置きゆっくりと近づいてくる。
マリアンヌは一か八かの賭けに出た。
綿棒をロッタ君に渡して、近くの植物になる麻袋を手に取った(よし、消えない!)
麻袋をおおきく振りかぶって男の股間に全力でぶつける!!!!
「ぎゃあああああああ!!!」
断末魔の叫びを上げて白目を剥いて蹲る男を横目にロッタ君へ指示を飛ばす
「ロッタ家の中に逃げて!」
キキの方へ走るマリアンヌを見て
ロッタ君も走り出す。
キキちゃんの入った麻袋を掴んで抱きしめるマリアンヌ
「キキすぐ出すから我慢よ!私だからね!」
「ねぇちゃー、ううぅ。ぐしゅっ」
すぐ家に向かって走り出す。
裏口から中に入るとすぐに鍵を閉める
ロッタ君が麻袋からキキちゃんを救出。
「二人とも油断してはダメ2階へ行って守りを固めるよ!武器になりそうな物を持って上へ!」
店の施錠も確認して、調理場の武器になりそうな物を持って2階へ
裏の畑が見える位置から男が逃げるのを確認し続ける。
「こういう時、どうやって衛兵さん呼ぶのかしら」
二人を背にかばいながら武器を手に呟くマリアンヌ
窓の外にサファイアが
少し開けてすぐ閉める
「サファイア、衛兵さん呼べない?人攫いが出たわ!」
「ピ!」
片方の羽を上げて敬礼のような仕草をしたサファイアは大通り側の窓を開けろと指示
少し開けて飛び立つ
窓をすぐに閉めて
2人を抱きしめる
「大丈夫、誰にも連れて行かせたりしないから!」
「マリアンヌさーん!」
「え?!早くない?」
窓から顔を出す。
「あ!影さん!今行きます。」
ジェスチャーを交えて伝える
「二人はここにいて影さん連れてくるからね。」
泣いてるキキちゃん、抱きしめるロッタ君は静かに頷く。
店の扉を開けて
「影さん、すぐに入ってください。閉めます!」
「はい!」
ガチャリと鍵を閉めて
「はぁ。」と息を吐く
「何かあったのですね。」
「とりあえず2階へどうぞ。」
2階へ上がると端でぶるぶる震える2人を見て
「まさか!人攫いですか?」
「ええ、さっき閉店後収穫をしていたらキキちゃんが攫われかけました。」
「犯人は」
「さっき、よろよろと逃げました。
私達は逃げるのに精一杯で」
窓にコツコツ音がした。
「サファイア」
窓を少し開けてサファイアを入れる
「衛兵さん連れてきてくれたのね。今行くわ。」
「マリアンヌさん、私が行きます。2人と一緒に居てあげてください。
裏の畑に衛兵さんの入る許可を」
「もちろん、よろしくお願いします。」
ロッタ君が立ち上がった。
「お姉ちゃん、麻袋バーンてして。悪者やっつけたんだ!
かっこよかったんだ!」
「麻袋バーン?」
影さんが首をかしげる
「麻袋を収穫しまして、人攫いを殴り付けました…。はははっ」
乾いた笑いでマリアンヌが説明した。
「ここね。ここ」
股間を指すロッタ君
背中を向けるマリアンヌ
「あなたが無事で何よりです。」
「ありがとうございます。」
恥ずかしくて後ろ向きのままお礼を言うマリアンヌ
影さんに後は任せてマリアンヌたちはご飯の準備を始めることにした。
物音が怖くなってしまったキキちゃんを調理場へ連れていくのは可哀相なので
「2人はここで待ってる?」
「いっしょ」
「いっしょにいないと姉ちゃんも危ないだろ」
「じゃあ、離れないで着いてきてね」
ストレスにはカレーだと思うの昔何かのTVで観たんだけど
さっき回数カバーのキキちゃんが持ってきてくれた袋を確認
入ってました!カレー粉!
では行きましょう!
カレー粉・鶏肉・ジャガイモ 鍋を置いてコンロのスイッチぽちっとな
“カレーライスが出来ました。”
よっし!ライスついてる!
さて、これじゃ足りないので作りますか。
トンカツの後で出てきた玉ねぎ
人参はまだ出てないので我慢
カボチャはあるから使いましょう。
硬いから蒸し器で蒸してから使おうかな
プリンが無いならカボチャプリンもないだろうし、明日は残りをカボチャプリンにしましょう。
蒸し器の準備をしながら、ロッタ君に玉ねぎを薄く切るように指示を出し
フライパンを用意
切ったら、炒めて~
米の準備も同時にしつつ
その作業中にジャガイモを剥いて小さ目にカット
キキちゃんを隣に置き水に晒してもらう
急いでいるので豚肉を薄く切って
炒めているフライパンに豚肉とジャガイモをどさっと入れる。
炒める係を交代してザッと炒める
ジャガイモの周りがすこーし半透明になったら鍋に移動
お水を入れてそのまま煮込む
その時お米も炊き始める。
本当はコンソメが欲しいけど、万が一出てくるなら材料が消える恐怖を考えると
コンソメを煮だそうとは思えない…
定食に添えるトマトの残りを出してカットして鍋に追加
醤油も少し、リンゴを少しすりおろして鍋に入れる
コトコト煮込む
フライパンを洗って
火にかける
乾いた所にカレー粉を入れて炒る
「良い匂いだな。」
「あ、影さん。衛兵さんは?」
「今調べ終えて帰ったよ。しばらく見回りを強化してくれるそうだ。」
「今、夕食作っているんです。影さんも一緒に食べましょう。」
そう提案しながら米の火を止め蒸らしに入る
「いや、そんないつも悪い。それに今日は養子縁組の成立の知らせを持ってきただけだ」
「3人だけだと心細いんですよ。あんなことがあった後ですし。
そうだ!トンカツの残りあったよね?ロッタ君冷蔵庫から出して。」
「はーい。どうするの?」
カボチャを取り出しカットしてカレーの鍋に入れる
種とワタを外した残りを冷ます
炒って香りをたてたカレー粉を鍋に加える
「それはね、このカレーにはカツカレーという食べ方があるの!
でも乗せると多分消えちゃう気がするからバラバラに盛るからね~
ちょんとつけて食べてみて~
カレーとご飯だけでも充分に美味しいんだけどね~」
換気扇をガンガン回しているが少し辛そうな2人をみつつ
カレーを煮込んでいく
トマトとカボチャとリンゴのお蔭でかなりまろやかな甘口カレーができた。
小皿で味見をしたマリアンヌはうんと大きく頷き
良い味になったと満足げだった。
それをみて獣人二人は涎を垂らしそうになっていた。
その横でフライヤーにトンカツを入れて揚げていく
トンカツを揚げ終わったら
「さ、味見しましょう。食べられるかな?」
小皿2つにカレーを少しずつ垂らし
2人に渡す。
クンクンと鼻を動かす2人
「さっきより、鼻痛くない。良い匂い」
ぺろりと舐めると目を見開いた
「おいしーーー!!」
「もっとたべたい!」
「さ、上で食べましょうね。」
カレー、ご飯、トンカツと色々持って陰さんにも持ってもらい
2階へ
さあ、レッツ夕食タイム




