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鈴木勇輝物語  作者: 野上博友
6/10

冒険家業と鍛冶工房

やっと冒険への一歩が…

ガタン!

と音を立てて月の光亭二階のある一室の窓が勢いよく開かれる


窓を開いた瞬間流れ込んだ田舎独特の新鮮かつ朝のひんやりとした空気と日差しおかげで、眠気はほとんどない


「窓の中からおはよーさん!

みんなのアイドル、ユウキ君だよ!!」


と声高らかに頭イッちゃってます宣言したのは

駄女神により異世界へ行き冒険者となった鈴木勇樹ことユウキ


そして何処からか投石された石によりしばし気を失った










…………っは!

俺は何を!?


そうだ…確か車型のタイムマシンに乗って未来の俺を救いに……

あ、違うそれ映画の記憶だ




……思い出したぞ?


確かクラス召喚されて神様に世界を救ってくれって言われて?

で確か俺だけチート無くってバカにされて…


最終最後ダンジョンで囮にされたんだっけ?




……違うこれラノベの記憶だ


…………あ!


そうだ!駄女神の手違いで俺は転移させられてチートもらって冒険者になったんだ!!


んで確か朝窓開けて堂々と…何か頭のおかしい発言したとたんに何処からか発射された石が頭にぶつかって意識を失ったんだ!

そうだそうだ思い出した


…我ながらとんでもねぇアホさ加減だな


まぁ良い今日の目的は?

ズバリ!

冒険者になったのでクエストをこなして行きたいと思います


冒険者になってから初めての冒険です


いやー緊張しますね!


え?村来る前に大量のモンスターを倒してるだろって?

シャラップ!


それとこれとは話が別だZE☆


あれはスキル練習だったし


何より討伐部位がどこだかわからなくて魔石しか取れなかったし


まぁその魔石もよくラノベとかで売らないでとっとくと別の使い道がー

みたいなのあるかもだから売ってないけどね



では早速クエストを受けましょう


現在のランクはGランク


Gランクのクエストは…



・薬草の仕入れ求む(Gランク)

報酬

10本で銅貨1枚


質により上乗せ有り





・飼い猫を捕まえてくれ!(Gランク)


報酬

銀貨1枚



ゴブリンを倒してくれ!(Gランク)


報酬

1体につき大銅貨1枚


とこの程度


(少なすぎる…)


さすがに小さい村なだけあり

獲物が弱すぎる



Fランク



・ブラックウルフを倒してくれ!(Fランク)


報酬

大銅貨5枚



おっと…今のところこれかな


ん?

Fランクこれ1つじゃん!


Eランク


オークを倒してくれ!(Eランク)


報酬

オーク1体につき銀貨1枚



これにしよう!


オークの討伐依頼書を持って受付へ向かう



「こんにちはユウキさん、クエストですか?」

「はい!これお願いします」


とオークの討伐依頼書を出した


「はい受理し……ってぇ…ユウキさん?」


「?なんですか?」


「何でオークの討伐依頼を?まだ適正ランクじゃありませんよ?」


「え?ダメですか?」


「ダメに決まってますよ!」


うーん…確かにランク二つ飛ばしてるけど…

既に倒してるし

まぁ行けんべ


「大丈夫ですよ」


「大丈夫じゃありませんよ!?」


あー…面倒い


オークくらい楽勝なのに




「どうかしたのかい?」



と後ろから声をかけられる

む…この声もしや


「こんにちはゼツさん」


「こんにちはユウキ」



ゼツさんである!


いや、あの後すっかり仲良くなっちゃって



「それで…ユウキがどうかしたのかい?」


と受付嬢に聞く


「それがですね…新米冒険者のユウキさんが、オーク討伐の依頼を受けるそうなんですよ」


「あぁー…だから困ってるんだね?」


「はい…」


…ここには俺の味方はいないのか?


「…よしっ!しょうがない、僕も一緒に同行しよう!!」


「「えぇっ!?」」



いやいや驚くでしょ!?


昨日会ったばかりなのに手伝ってくれんだぜ?


人が良すぎると言いますか…


「あ、心配しなくて良いよ僕Dランク冒険者だから」


そしてゼツさん結構強かった説!



「じゃあ時間も勿体ないし行こうか!」








〜ウェノ村広場〜





「さて、今すぐオークを倒しに行きたいところだけど…武器は持ってるかな?」


とゼツに言われたユウキは横に首を振った


「剥ぎ取り用のナイフしか持ってないです」


「うーん、そっか…まず最初に武器を買いにいくかい?」






(↑いやいや近場やねんけどな?)



てな訳で!


やって来ました武器屋!!


ババン!



うーん…見たところ大きめの小屋みたいな見た目である


えっと名前は…


鍛冶工房パルコ



「変な名前っすね」


「店主の前で言ったらシバかれるよ?」


「マジっすか」


「うん、だって店主の溺愛してる妻の名前だからね」


「あぁ…そりゃバカにされたらキレますね」




で!!



「「ごめんくださーい!」」


と小屋ならぬ武器屋に入って行く


「…………」


出迎えてくれたのは無言+無愛想なオッサンである


「こんにちはラウザーさん」


どうやらこの店主はラウザーと言うらしい


「…ソートスか」


っ!

見た目オッサンだからどれだけ声枯れてるかと思ったら

普通にイケボだ!

てか、この声あれだよ!


NA○UTOの自○也だよ!



「…お前は……見ない顔だな?」


とこっちを見ながら行ってきた


「新人の冒険者ですよ?ラウザーさん」

とゼツさんに紹介されたので自己紹介


「始めまして

ユウキ・スズキです!

歳は7歳です!

まだまだ子供ですがよろしくお願いしますラウザーさん!!」


「おぉ…丁寧にどうも…

ラウザーだ、名はあるが苗の方は無い

この鍛冶工房パルコの店主をしてる…

歳は46歳…だったか

よろしくな…?新人冒険者さん?」


「はい!よろしくです」


と自己紹介してもらったので元気に返す

うん、子供の内は元気でいれば大抵なんとかなる



「で?今日は何しに来たんだ?ソートス」


とラウザーさんがゼツさんに言う


「今日はこのユウキの装備を買いに来たんですよ」


ゼツさんがそう言うとラウザーさんがこっちをジッ…と見てくる


ん〜…こう言うなめ回すような視線は好きになれんな


「装備が欲しいと言ってもな…既製品の冒険者用武具はキツいだろ」


ラウザーさんはどうやら俺の姿を見てどうにかサイズの合う既製品を探そうとしてくれてるらしいが…

まぁ合うサイズ等普通ないだろ


だって7歳の子供相手に普通は武器を作ったりしない

まぁ貴族とかは幼いうちからそう言うの特注品で作ったりとかしそうだけどね


既製品にするには需要がないもん


「とりあえずこのバスターソードかロングソード…振れるか?」


と二本の剣を持ってきたラウザーさんに言われる


「はーい」


とロングソードを片手で振るう


ヒュンッ!ヒュンッ!!


と音が聞こえてくる


「片手かよ!?」


ラウザーさん驚かれたが

片手で振れなければ買うつもりはない


「バスターソード貸してもらえますか?」


「お、おぉ…」


ビュオッ!ビュンッ!


ロングソードとは違って低い音が出る


「ん〜感覚的に軽いロングソードが良いのかな?いや…叩き斬るの重視でバスターソードか?」


と一人でブツブツと呟く



「ちょっと待ってろ…」


するとラウザーさんが言って店の奥に入っていき

すぐに戻ってくる



「ハア…ハア…これ…持ってけ」


息を切らしながらくすんだ灰色の布に包まれた一振りの剣を差し出された


中に入っていたのは剣身が銀色のロングソードだった


「何です?これ?」


「ミスリルソードだ」


ミスリルソード!?

あのファンタジーのお決まりの!?


すっげぇ欲しい!


けど…


「俺、金無いっすよ?」


そう

手持ちは来る時貰った金の余りのみ


「お前は期待できそうだからな、金はいらねぇ」


「マジっすか!?」


たしかミスリルはかなり高価な筈だ

それでロングソードを作る位だから相当高価な筈



それを期待出来そうってだけでまだろくな戦果を上げていない俺にくれる…?


バカな…


かっこよすぎだろ


「ありがとうございます!」


「おう、頑張れよ?」


「はい!」


こうして俺は異世界で初めての武器を持った


正直今の自分には勿体無い気もするけど




ミスリルソード(3級)


説明


ミスリルで出来たソード


そんじょそこらの鉄製武具なら膾のように切れる


鍛冶工房パルコ製








武器を手に入れる話

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