表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鈴木勇輝物語  作者: 野上博友
4/10

宿屋月の光亭

ちょいと短いです

宿屋月の光亭


20年前に現当主の先代が開いた中型の宿屋


宿泊代の安さと出される料理の旨さから

客足が途絶えた事は一度もない


のだが…


古いものを嫌う現領主に目をつけられ

妨害が始まったのが2年ほど前



領主の嫌がらせや妨害等で新規の客はめっきり減り


常連までも客流れしだし


これではいけないと思った現当主が


安価で弁当を売る事により、店の事を新規の旅行客に知って貰おうと対策を取り

それが成功し

弁当の販売場では連日行列が出来た


しかし何故だか宿泊客があまり増えないので悩んでいるらしい



えーと…何が言いたいかと言うと


先ほど弁当を売っていた少女に月の光亭はどこにあるのか聞くと


「……お客さんですか?」


と聞かれたのだ


まぁ客なので



「そうだけど?」


と答えると


パァアア!と笑顔を浮かべ


引きずられながら宿屋を目指してる訳だ



うん…この娘力強くて抗えない


鑑定してみるか?



――鑑定!――


エリア


14歳


Lv13


HP150/150


MP100/100



パッシブスキル

料理


アクティブスキル

身体強化






(現役冒険者(ゼツさん)より強い…だ…と…?)










〜月の光亭〜


結局あのまま引きずられながら宿屋まで来た


まぁ客に対してとる態度じゃないって

さっきのエリアって娘は今も怒られてるよ


さて…


現在月の光亭のフロアーにいる


「すいません」


と現代で言うフロントの人に話しかけた


「はい、お食事でしょうか?」


この人は…

何か眼鏡かけたおばさんである


「…宿屋ですよね?」

「あ、お泊まりの方でしたか?一泊銀貨二枚大銅貨一枚になりますが何泊で?」


「7泊お願いします」


「わかりました、サービスで銀貨9枚になります」


「ありがとうございます」



さて、これで泊まる場所は何とかなったけど…



「暇じゃぁい…」


借りた部屋のベッドに横たわりながら呟く


この部屋、意外と広く6畳ある


元いた世界の俺の部屋は4・5畳だったから中々に広く感じる



うーん……あ!


そういや確かスマホあったな


「てれれれってれ〜スマートフォン〜!」


電源は…おぉ!入ったぁ


えっと…うんイヤホンはこっちのポケットに…あった


「何聴くかな〜」


てか異世界来てまず一番にこれ!って曲あるか?



……

良いや、プレイリスト1!

と適当に流す


すると軽快な音楽にあわせて高い音の機械質な声が…

あぁ…こっちにはボカロ入ってたんだっけ?


「〜〜♪世界で〜♪一番お姫様ぁ♪」


と子供特有の高い声を更に高くさせて口ずさむ


そして曲がかわり…


「ミックミックにしぃてぇあげるぅ♪」



「何やってるの?」


とその時扉が勝手に開き

エリアが入ってきた


「うぁああお!?ビックリしたなぁ!!」


「しっかりノックはしたけど返事が無かったのから入らせて貰ったわ、それと夕食の時間よ」


「あ、あぁわかった」





危ない…

イヤホンつけてるからノックとか全然気づかなかった







〜食堂〜



本日のメニュー


ライ麦パン


シチュー


サラダ



「もっしゃ…もっしゃ…もっしゃ」


うん、普通にうまい



「どう?」


「ん?うめぇよ?」


エリアに言われてユウキはそう返した


「よかったぁ、私も手伝ったから旨いか気になってたんだよね〜」


「ふーん…もっしゃ…もっしゃ」


「……じーー(美味しそうに食べてくれるなぁこの人)」


「…………」


「……じーー」


「……(食いづらい…)」






すげぇジロジロ見られてるよ

何?俺なんか不快なこと言ったか?


よし、ここは思いきって聞いてみよう


「あの…何か?」


「いや…ずいぶん美味しそうに食べてくれるなぁって」


「そう?」


「うん!」


うーん…心理がわからない


「ご馳走さま」


そうこうしている内に食い終わる


「部屋戻って昼寝と洒落こもうかね」


一眠りするのに部屋へ戻ろうとすると


「あ、ユウキ君!ちょっと遊びにつきあってくれない?」


とエリアに呼び止められた


えぇっ…めんどくせぇ


「ダメ…?」←上目遣い


「…いいよ」


クッソ!そう言う言い方は汚いと思うんだなもし

断りずれーことありゃしない


「やったぁ!じゃあ行こうか!」


「え?何処に?」


「私の部屋よ」







「……………」


「やっぱ熊のぬいぐるみが…

いや、猫のぬいぐるみもやっぱり良いわよね…


理想論としては猫がペットで熊が襲いかかってくる敵で…うーん……」


「ハァ…」


今は何をしてるかと言うと…

エリアの部屋でぬいぐるみ遊び…まぁ、所謂おままごとだな…

につきあわされてる



今現在はぬいぐるみの役配置を決めてるようだ



「あ、ユウキ君は夫役で…

熊が息子で猫がペットかな?

よし!決まり」



やっと決まったらしい

こちとら一時間近く待ったぞコラ





その後解放されたのは更に二時間たった後だった






「「あ!」」


エリアの部屋で三時間近く拘束された後


自室に戻ろうと廊下を歩いていたら


ゼツさんに会った


「やぁユウキくん、来てくれたんだね?嬉しいよ」


やめろ

それ野郎に言われても嬉しくない


あーあ、美女にそう言うの言われてみてーな


「…どうもゼツさん、なぜここに?」


「それは勿論僕が泊まってる場所だからオススメしたに決まってるでしょ?」


そういうことか…



「じゃあ俺はこれで…」


「待ちなよ」


「…?」


「食堂来なよ、歓迎の飲み会やるからさ…もちろん奢るよ」


どうやら奢ってくれるようだ

歓迎会ね…

本当に良い先輩だね


「わかりました、行きましょう!」






〜一時間後〜


顔を真っ赤に染め


ゼツさんは上半身裸で益荒男に雄叫ぶ


「うぉりゃ~!もっと酒持ってこんかい!!」


うん、知ってたよ

こうなるの




翌朝宿主の前で土下座してるゼツさんを見て腹を抱えながら笑ったのは心の戸棚にしまっておこう


やはり後半はしっかりと考えつくのですが…


前半が全然…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ