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愛しのローズマリー(2)内面だけを見る催眠術

愛しのローズマリー(2)内面だけを見る催眠術  



少年時代から外見の美しい女性だけを追いかけ続けてきたハル。


しかし、もともとチビで小太りの彼、そんな恋が成就するわけもなく、


気づいてみればすっかり中年の冴えないオッサン。


エレベーターが故障して、動くまで、しばらくいっしょだった有名なカウンセラー。


「女性にフラれたんだ。お情けの一発もなくさ。ひどいよ」


「一発?」


「最後の一発だよ。ほら!別れる時に一発やらせてもらうことだよ」


「どうも。君は女性とのつきあいに問題あるようだな。どんな女性がタイプ?」


「スーパーモデルのFさ」


「君は、女性を、うわべでしか、見ていないようだ」


「そんなことはない。教養も必要さ」


「OK。じゃ! 片方の胸のない女性と、頭が悪い女性の、どっちをとる?」


「難しいな」


「なあハル! 君は優しいが、人の外見にとらわれすぎているようだ。


だから僕がなんとかしてあげよう」


「本当に?」


「これから先、君が出会う女性は、内面だけしかみえない。


君にみえるのは、外見でなくて、心の美しさが見えるんだ」


カウンセラーは、ハルに内面の美しい女性が美人に見える催眠術をかけてしまう。


それから親しくなる女性は外見じゃなくて、優しい心を持つ女性ばかり。


ディスコ(クラブ)で、ナンパする女性も変わった。


友人は言う。


「なんで? あんなブサイク女性と? あいつ!どこかいかれてしまった」


そして、ついにローズマリーと出会う。


ローズマリーは心の美しい女性だが、なんと体重300ポンド(136kg)巨漢女性!


でも催眠術にかけられたハルの目に映るのはスレンダーな絶世の美女。


さっそく猛烈なアタックを始めるハル。


紆余曲折があり、交際するが、


周りの友人や、あのジルが信じられない顔をする。


ローズマリーはハルの勤務している会社の会長の令嬢だった。


「たとえ、電話をくれなくとも、あなたには感謝しているわ」とローズマリーは言う。


ローズマリーは火傷で顔が醜くなった子供がいる病院に、ハルを連れていく。


ハルには醜い顔が見えないで、可愛い子供に見えるのだった。


ローズマリーは定期的に、この子供たちを励ましにいく女性だった。


2人のデートぶりは笑えるシーンが多い。


ハルをかつてフッタ隣人の女性ジルが、ハルに興味を示すようになる。


会社の同僚は言う。


「誠実の、かけらがあるなら、ローズマリーとすぐ別れるべきだ。


彼女が傷つく前にな」


ハルの友人は言う。「今、つきあっている女性は、なんなんだ? 化け物か?」


友人は心配して、催眠術をかけたカウンセラーに、会いに行き、訴える。


「ハルが気に入る女は、どれもブサイク」


「それは、誰の意見?」


「こう、思いませんか? 人を洗脳するのは間違っている」


「彼のことを思って、そうさせたんだが、ハルの親友が言うのであれば・・・」


カウンセラーは、ハルの催眠術を解く方法を友人に教える。


「うわっつら!ハル! 君の目は節穴?」


ローズマリーとレストランでデート中に、


トイレに行ったハルに、友人から携帯電話がかかってくる。


「うわっつら!ハル! 君の目は節穴?」


ハルの催眠術はとけてしまう。


席に戻るとトドのような女性の後姿がみえた。


ハルはローズマリーは、どこかへ行ったかと思ってしまう。


そこへ友人が会いに来て、催眠術が解けたことを伝える。


「おまえって、ひどい奴だな。俺には優しくて、美しい恋人がいたのに。


突然彼女を消してしまうなんて」


「それは違うぞ。本当の姿がみえるようにしただけだ」


「じゃ。おまえに聞くが。これまででの最高の恋人は?」


「ワンダーウーマン」


「じゃ、いいか。もしワンダーウーマンとおまえがつきあいだしたとする。


みんなが彼女のことをブサイクと言ったら、どうする?」


「かまわしない。みんなが間違っている」


「だろう!俺とローズマリーも同じなんだよ」


「わかった。またカウンセラーに催眠術をかけてもらおう。


それまではローズマリーと会うのはよせ」


「なぜ?」


「もしローズマリーの本当の姿をみてしまったら、催眠術も、きかなくなるかもしれん」


それからはローズマリーを避けるようになるハル。


ローズマリーはフラれたと思うようになる。


会うべきか悩むハル。


あの隣人の女性ジルがハルをレストランに誘う。


「なぜ、俺を誘った?」


「実は、私もいろいろと考え始めたの。ハル!わたし、間違っていた」


「どんな風に?」


「はっきり言うわ、あなたは浅はかな人だと」


「俺が?」


「ええ!そう! うわっつらでしか人を見ていないというか。


最低男という印象があったの」


「ねえ! これから、つきあわない?」


「残念だが。男の人生には何回か、その~。決断の時が、おとずれる。


こっちの道を行って、いろんな女性とつきあうか。


それとも反対の道を行って、たった一人の女性と過ごすか。


決めなければならない。


悪いが、今回は二つ目の道を行こうと思っている」


そしてハルはトイレに行くときに、ローズマリーと会うが、


ハルは完全無視して素通りしてしまう。


ハルはローズマリーに電話して、「会いたい」と言うが


ローズマリーは「おかしいんじゃない」と、電話を切ってしまう。


ローズマリーの父は、もう娘と会わないでほしいと言われ、


元カレと、彼女はアフリカのボランティアに出かけることを伝える。

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