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フランス映画を話そうよ(1)フランス恋愛映画はハッピエンドのその後を描く

フランス人にとって 一番大事なのは「恋愛」。


「恋愛」で死ねることを本望としているようです。


フランス男にある恋愛至上主義


映画「紳士は金髪がお好き(1953)」で、


マリリンモンローが歌っています。


「♪フランス人は 愛のために死ねるのね。


決闘だってするんだとか。


でもあたしは高価な宝石をくれる人の方がずっと好きよ♪」


マドンナや「ムーランルージュ(2001)」で


ニコール・キッドマンも歌っています。


ハリウッド映画は恋愛成就するまでのハッピーエンドを描くことが多いですが、


僕がフランス映画やフランス小説に興味があるのは


ハッピーエンドのその後、恋愛成就した後のことが多く描かれているからです。


==


フランス人にとって永遠なる映画は、なんだと思いますか?


アメリカでは「カサブランカ」でしょう。


フランス人の至宝、史上ベストワン映画は

「天井桟敷(1945)」です。


僕が最初にこの映画を観たのは中学生の頃、


最後のラストシーンはおそらく墓場までついていきそうです。


この映画で女性ガランスが言います。


「恋なんて簡単なものよ」 


恋なんて簡単ってなんだろう? 


映画を観ると、すぐSをすれば恋してしまうからともとれる。


でも再びガランスは言う「愛なんて本や夢の中だけよ」。


恋の後は厳しい現実が残るだけ。


恋は簡単だが、その後が難しいのだろう。


フランス人は小説や映画で、恋愛成就のその後を描くことが多いので、


フランス映画にラブコメやハッピーエンドものの良作が少ないのかもしれません。


* *


娯楽やわかりやすさより、フランス映画は芸術性を重要視する。


だから難解な、僕的につまらない作品がフランス映画には多いです。


その最たる例がゴダールの映画ですね。


彼は映画のピカソを目指したようだ。



フランスの映画とハリウッドの映画について


ウッディ・アレンの映画「さよなら、さよならハリウッド(2002)」で語っています。


作品はハリウッド嫌いのアレンさんの皮肉もので、


内容は、ある監督の作品がアメリカで酷評されるが、フランスで絶賛される。


しかし監督は駄作であることを認めている。


安易なハッピー・エンドをするハリウッド映画をからかっているようにも思えますが、


僕は映画はハッピーエンドが一番だと思っています。


明日への希望を与えるのが映画で、コメディが映画のすべてだと思っています。


映画ではなく、テレビですが、


井上ひさし作「ひょっこりひょうたん島」で、


ドンガバチョが歌う「いつまでたっても明日がある」が


一家心中しようとした家族の最後の晩餐に流れて、


心中を思いとどまったという投書のハガキがあるように、コメディは人間には必要です。



アメリカンニューシネマと言われた「卒業」。


とりあえずハッピーエンドですが、


バスに乗り込んだ二人の顔は不安いっぱいの顔で終わりますね。


そこがニューシネマかもしれません。


====

つづく


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