「客を呼べない役者」にはかなり共通した傾向が
ネット上の小劇場関係者・俳優の経験談、集客論などを横断すると、「客を呼べない役者」にはかなり共通した傾向があります。もちろん全員に当てはまるわけではありませんが、整理するとこうなります。
### 舞台で客を呼べない役者の共通項
1. 「出演すること」と「集客すること」を別の仕事だと思っている
舞台に立つことが自分の仕事で、客を呼ぶのは主催者の仕事だと考えてしまう。ところが小劇場では、出演者自身の集客が公演成立に直結します。([note][1])
2. 自分から積極的に声をかけない
「よかったら観に来てください」程度で終わり、具体的に誰に、いつ、どの公演を観てほしいのかを伝えない。ネット上でも「宣伝していない」「売る気がない」という特徴が挙げられています。([アメーバブログ(アメブロ)][2])
3. SNSで告知するだけで、集客したつもりになる
「チケット発売しました。ぜひ来てください」という投稿だけでは、新しい観客には届きにくい。SNSは告知だけでなく、普段から観客との関係をつくる必要があるという指摘があります。([note][3])
4. 自分の「客」を持っていない
出演するたびに家族、友人、昔の知人にお願いするだけで、継続して観に来てくれるファンが育っていない。結果として、毎回ゼロから集客することになります。([「八焔座」 PR of the creator][4])
5. 「自分を観に来る人」がいるという意識が弱い
作品の宣伝はしても、「自分が出演するから観たい」という状態をつくれていない。つまり、役者個人のブランドが形成されていません。
6. 人間関係を大切にしていない
普段から友人、仕事仲間、過去の共演者、観客との関係を築いていないため、公演のときだけ「来てください」とお願いすることになる。
7. 断られることを恐れている
「迷惑かな」「忙しいだろうな」と考えて、声をかけない。ネット上でも、集客できない理由として「自信がない」「家族にも言わない」といった傾向が挙げられています。([アメーバブログ(アメブロ)][2])
8. 集客を「恥ずかしいこと」と考えている
「役者なのだから芝居で評価されたい。チケットを売るのは営業マンみたいで嫌だ」という意識です。しかし小劇場では、観客がいて初めて興行が成立するという現実があります。([note][5])
9. 公演直前になって慌てる
早い段階から予約を積み上げず、本番直前になって「誰か来てくれないか」と動き始める。これでは知人にも予定を入れてもらいにくい。
10. 「自分は演技がうまいから客は来る」と考えている
演技力と集客力は別物です。実際、小劇場では「演技がうまい」「魅力がある」だけでは観客を確保できないという指摘があります。([D-1986][6])
11. 共演者や主催者に集客を依存する
「有名な人がいるから客は来るだろう」「主催者が宣伝してくれるだろう」と考える。出演者が多い公演ほど、一人ひとりが集客責任を持たないと、誰かが不足分を負担することになります。([note][1])
12. 自分の集客数を把握していない
何枚売ったか、誰が来るのか、どの公演が強いのかを管理していない。結果として、自分の市場価値を客観的に把握できません。
### 結局、一番大きい共通項
かなり乱暴にまとめるなら、
**「自分が舞台に出れば、お客さんは自然に来る」と思っている。**
ここが最大の問題だと思います。
逆に客を呼べる役者は、演技以前に、
**「自分の出演を待っている人を、普段から何人持っているか」**
を意識しています。
小劇場の集客については、「観てほしい人」ではなく「観たい人」に売ることが重要だという実践論もあります。つまり、単にチケットを押しつけるのではなく、**自分を観たいと思ってくれる人を時間をかけて増やしていく**ことです。([東京雑記][7])
そして、これはかなり重要ですが、**「客を呼べない=演技が下手」ではありません。**
演技力と集客力は別の能力です。
ただし、プロデューサーの立場から見れば、出演者の集客力は「作品を成立させる能力」の一部として評価される――というのが、小劇場の現実だと言えます。([note][1])




