めぐり逢い(1)~マイベスト
映画「めぐり逢い」は、究極のすれ違いを描いた恋愛映画の古典として、今なお多くの人々に愛されています。
物語は悲劇ではなくハッピーエンドで、特に前半は軽快なラブコメディ要素があるにもかかわらず、本作は涙を誘う「お涙頂戴映画」の代表格として、時に批判の対象にもなってきました。
それは主演のケーリー・グラント(AFI選出・偉大なる男優第2位)自身が「お涙頂戴映画だ」と語っていることからも明らかです。
しかし、この作品の魅力は、ヒロインであるテリーのひたむきでけなげな生き方にあります。特にクライマックスのシーンは、国境を越え、アメリカでもフランスでも、多くの女性の涙腺を崩壊させました。この感涙の場面は、他の映画作品でもオマージュとして引用されるほどです。
その影響の大きさは、オマージュ作品である『めぐり逢えたら』(1993)をご覧になれば、はっきりと理解できるでしょう。
私自身、男ながら、この映画の最後のシーンには、条件反射のように涙腺が緩んでしまいます。もはや「パブロフの法則」のようです。
リメイク作品について
本作は過去に二度リメイクされています。
『邂逅(めぐりあいと読む)』(1939年):シャルル・ボワイエ、アイリーン・ダン
『めぐり逢い』(1957年):ケーリー・グラント、デボラ・カー
『めぐり逢い』(1994年):ウォーレン・ビーティ、アネット・ベニング
オリジナル版である1939年版と、一般に最も知られている1957年版は、同じ監督が手掛けており、監督のこの物語への強い思い入れがうかがえます。
個人的には、ケーリー・グラントとデボラ・カーが主演した1957年版が、この3作の中で最も心に残る作品です。
一方、1994年版は、残念ながら「なぜ映画化したのか」と思うほど、完全に別物のように感じられます。
初めてこの物語に触れる方には、1994年版を先に観ないことを強くおすすめします。
本作をモチーフとした映画
「めぐり逢い」を賛美し、あるいはそのモチーフを受け継いだ映画として、以下の2作があります。
『めぐり逢えたら』(1993年):トム・ハンクス、メグ・ライアン
『逢いたくて』(2002年):カトリーヌ・ドヌーヴ、ウィリアム・ハート




