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めぐり逢い(3)~リメークの舞台裏

くどいですが、好きな「めぐり逢い」は、


リメークのケーリーとデボラの作品です。


今回はリメークの舞台裏


プロデューサー・ジェリーウォルドは

情感がこもった上品な恋愛映画を作りたいと、

レオ・マッケリーに相談する。


レオは答えた。


「20年ほどまえにシャルル、アイリーンで、やったラブアフェアーはどうだろう。


けれど脚本を新しく書き直さないと時代にそぐわないし、


困ったことには、ぼくが考えている主演者が、いま留守なんだ」


「誰と誰だな?」


「ケーリー と デボラ」


なるほど、ケーリーはクレイマーの「誇りと情熱」の撮影でスペインへ。


デボラはジンネマンの「尼僧物語」で西インド諸島にいる。


ジェリーウォルドは、2人のマネージャーに交渉すると、少し待てば二人一緒に身体があくことがわかった。


こうなると脚本家と音楽家を物色しなければならない。


脚本家にはアルフレッドヘイス 作詞家には(80日間世界一周)ハロルドアダムスンに白羽の矢を立てた。


装置担当にライルホイラー、助手にジャックスミスが決定。


監督と脚色者で場面の下図ができていく。


衣装主任のチャーリーメイヤーの方はデボラが着る衣装16着を約6週間でつくる計画となった。


主演者二人のほかに重要な人物がもう二人必要だ。


一人はイタリア生まれの主人公の祖母役、もう一人は三角関係の一辺をなす若い男。


祖母役はイタリア語がしゃべれて、芸も達者な女優でなければならないが、なかなかみつからない。


やっとキャスリーンネスビットに決まったが、フランス語は流暢に話せるが。


イタリア語は駄目なのだ。それでケーリーをイタリア人でなくてフランス人にすることにした。


これより苦労したのが三角関係になる男の選択だった。


あまりファンに馴染み深い二枚目だと話しの底を割ってしまうことになる。


やっとのことでディックデニングにすることに決めた。


彼は映画出演はまだ少ないテレビ俳優である。髪は褐色だ。


デボラの髪はレッドゴールドだし、グラントは黒髪だから、三人並ぶととコントラストが強く出ると考えた。


ジェリーウォルドは主張する。


「この映画は人間としての価値を失いかけた二人の男女の物語である。


偽善的な安易な生活にひたっていた二人が、そこから脱して、


生きていくことができるだろうかを問う映画にしたい。


ハリウッドはこんな映画を作らなければならないと声を大にして言いたい」


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