誰かが得をするのを邪魔し合う文化
日本経済が立ち行かない最大の理由は、みんなで協力して豊かになることよりも「誰かが得をするのを邪魔し合う文化」が根付いてしまっているからです。
成功を「みんなのプラス」と考える国、邪魔する日本
アメリカや中国といった勢いのある国々では、誰かが新しいビジネスで大儲けすると「あいつはすごい、自分もあとに続こう」という空気が生まれます。他人の成功を、自分たちが豊かになるためのヒントやチャンスとして利用する合理性があるのです。
対照的に、日本人は「自分より目立って得をしている人」を見つけると、たとえ自分が損をしてでも、その人を引きずりおろそうとする傾向が非常に強いことがわかっています。みんなで大きなケーキを作る努力をするよりも、誰かが自分より大きな一切れを持つのを許せず、結局は全員のケーキを小さくしてしまっているのが現状です。
「まずはやってみる」世界と「足を引っ張る」日本
新しい技術やサービスが登場したとき、他国では「まず動かしてみて、ダメなら直せばいい」と考えます。挑戦する人を後押しし、その便利な果実を社会全体で早く手に入れようとするからです。
しかし、日本では何かが始まろうとするたびに「危ない」「不公平だ」「あいつだけずるい」という声が上がります。慎重に検討しているふりをして、実は誰かが先行して成功することにブレーキをかけているのです。国内で足を引っ張り合っている間に、他国は一気にノウハウを蓄積し、結局は日本がその後を追いかけて高いお金を海外に払うという、情けない結果を繰り返しています。
憧れの対象がいない社会に未来はない
海外の成功者は自分の経験を堂々と語り、次の世代を育てるヒーローとして尊敬されます。しかし、日本では成功するとすぐに嫉妬の対象になるため、成功した人たちは自分の経験を語らず、ひっそりと隠れて生活するようになります。
これでは、若い人たちが「あんな風になりたい」という夢を持つことができず、経済を動かすエネルギーも生まれません。みんなが「横並びで失敗しないこと」に全力を注ぎ、お互いの足を引っ張り合っている間に、世界との差は開く一方です。他人の成功を「社会全体の資産」として喜べるようにならない限り、日本経済の復活は遠い夢のままでしょう。
参考:大阪大学社会経済研究所による調査
被験者に集団で公共財を作るゲームをしてもらったところ、日本人はアメリカ人や中国人と比較して、他人の利益を削るために自分の資源を使う「他人の足を引っ張る行動」が多いという研究結果が得られています。




