伝説のピンク・レディー裁判が教える出版の自由
【伝説のピンク・レディー裁判が教える出版の自由】
かつて、週刊誌がピンク・レディーの写真を無断で使用し、ダイエット特集を組んだことがありました。これに対し本人たちが、名前や顔を独占して使う権利であるパブリシティ権の侵害だと訴えたのが、有名なピンク・レディー事件です。2012年に最高裁まで争われた結果、下された結論はピンク・レディー側の敗訴でした。しかし、この判決こそが、現在の証言集や研究本が自由に世に出せる大きな根拠となっています。
最高裁が示したルールは非常に明確です。有名人の名前や写真を無断で使って違法になるのは、主に3つのケースだけ。写真をポスターのように鑑賞目的で売る場合、商品のパッケージに使う場合、そして商品の広告に使う場合です。逆に言えば、これら以外の目的、つまり歴史の検証や情報を伝えるための記事の中であれば、許可がなくても写真や名前を出して良いというお墨付きが出たのです。
ピンク・レディーの記事は、彼女たちの魅力を売るためのブロマイドではなく、あくまでダイエット法の解説という情報を伝えるための補足でした。だからこそ、表現の自由の範囲内として認められました。この判例があるからこそ、50年前のスターたちの証言を集めた本も、単なる金儲けではなく文化的な記録であるという大義名分を得ることができます。今の出版文化は、この歴史的な判決によって守られているのです。




