婚前特急(3)恋人と別れる50の方法
チエの無二の親友が結婚する。
突然のできちゃった結婚である。
親友浜口トシコの幸せそうな姿を見て
チエに結婚願望が芽生える。
トシコは、チエに結婚を勧め、迷うチエにアドバイスする。
「査定の低い順番に別れていって、最後の一人と結婚すれば?」
え! 大きな間違いだろう。
だいたいできちゃった結婚なんて、ゆきあたりばったりのトシコだ。
別れることが、交際をはじめるより、どんなに大変なことか。
ぼくが17歳から20歳の頃、恋愛修行を行っていて、
問題になるのは上手な別れ方だと思った。
それで、別れ方のハウツー本を読み漁った。
ポールサイモンの歌に「恋人と別れる50の方法」がある。
「別れる方法を50程度考えている、とても愛した彼女を傷つけたくないから」
恋愛映画のエッセイで、
とても感動したフレーズがある
それは「別れるときほど、優しさが必要である」
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ぼくがチエに助言するなら
一番気になる男性、査定の高そうな人からアプローチしろ。
プロポーズしてくれるように持っていくべきだ。
査定の低い方からアプローチするほど
恋のタイマーは待ってくれない。
部屋探しで1分2分の違いで、良い空き家は埋まってしまう。
良い男も時間が勝負。
並べられたごちそうで最後に一番好きなものを残すのもわかる。
でも料理は冷めてしまう。
つづく