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3 一人称で書く問題 その2
大沢先生は「売れる作家の全技術」で語る。
一人称で書く問題 その2最後
「正雄を待っていると、しばらくて私の前に一人の青年が立っていた」
「わたしは眉にシワをよせて・・・」
一人の青年ではなくて一人称の場合は正雄とすべきである。
主人公が知っている人ならば一人の青年とは書かない。
自分の表情をわざわざ「なになにしてみせる」という人はいない。
「わたしは不機嫌そうに・・・」
一人称で書く小説は窮屈で、堅苦しい感じがする。
私小説が大衆向けではないと感じる。
小説は一人称で書かないほうがいい。
日本の小説は書く技術だけを重視してしまう。
読者がわかる内容より形式を重んじてしまう。