(20)映画『カサブランカ』の総括
(20)映画『カサブランカ』の総括です。
一.映画『カサブランカ』は、アカデミー作品賞をとり、
マイケル・カーティスは監督賞を受賞。
脚本のジュリアス・J・エプスタイン、フィリップ・G・エプスタイン、
ハワード・コッチの三名が脚色賞を受賞しました。
男優ナンバーワンのリックことハンフリー・ボガートは
一九九九年にアメリカ映画協会(AFI)が発表した『アメリカ映画スターベスト百』で
男優の一位に輝いています。
二.なぜ映画『カサブランカ』が名作に?
俳優からスタッフまで、和気あいあいで、脚本を作り、複数シーンを撮影して
どちらがいいか鑑賞して決める。
多数の関係者が口出しできたので名作となったのでしょう。
誰でも口出しできる。撮影した後にデキを見て脚本を変えてゆくとは、
まさに豪華で贅沢な映画作りですね。
三.ウッディアレンがオマージュ映画を作っています。
『ボギー! 俺も男だ』(原題:Play It Again, Sam)
映画は、いきなり映画『カサブランカ』のシーンが映り、
毎日観ている主人公が登場する。
四.バーグマンは晩年近くになってロンドンでバーグマン特集があり、
講演に呼ばれた。
映画『カサブランカ』が上映された。
バーグマンは、初めて、映画を観たといった。
講演の壇に上がり、バーグマンは『ほんとにいい映画なのね』と言い、
聴衆が笑ったという。
バーグマンは失敗作で完成しなかったと思っていました。
理由があるとすれば、撮影終了後にヘミングウェイの大作映画『誰が為に鐘は鳴る』に出演が決まり、
バーグマンは全力で取り込み、役作りのために髪を坊主にしてしまったほど。
そして共演のゲーリー・クーパー、百九十センチのイケメンだが、陰では女優食いの帝王と言われていた。
さっそくに、餌食となってしまうバーグマン。
もう前作の映画『カサブランカ』など忘れてしまうほどに女として、女優として充実した日々を送る。
五.映画『カサブランカ』の八年後に『東京ジョー』という映画でボガードが出演する。
あのマフィアのトウキョウ・ジョウとは別作品です」