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SAKIMORI ナッシングダークネスその5

「だましたのね。

あなたは死神なのね?」


「そう、だましたんだ」


「でも、なぜ? 

いつでも私を死の世界に連れて行けたのに。

親切ぶって。信用させて」


「理解してもらいたかった。

僕は悪者? 

そんなにコワイ?

怖いのは僕じゃない。

未知のものが怖いんだ。

怖がることはない」


「でも怖いわ」


「もういいんだ」


手をさしだした。


「いやよ。死にたくない」


「僕を信じて」


「いやよ」


「お母さん」


何度かためらったが、

手をつかんだ。


「ほら、平気だろ。何の苦痛もない。

心配しなくていいよ。簡単だろう。

終わりでなくて始まりなんだ」


「いつ始まるの? 

いつ逝くの? 

いつ?」


「ほら」、とベッドへ目線を向けさせた。


ベッドにはもう一人の老婦人が眠っていた。


「もう出発したんだ」






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