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その33 僕の落日 一億円持ち逃げ

その33 僕の落日 一億円持ち逃げ


 人生は、頂点にあると、つまずく。

ビジネスではダディー的存在のサトケン。

年齢は70歳に近い。

以前、ヨシモトでお世話になった。

サトケンの会社が、倒産してしまった。

毎月一億円あまりの入金が常にある。

金額に匹敵する技術者を大手ソフト会社に常駐させていた。

経理部長が会社資金を持ち逃げした。

サトケンは言った。持ち逃げは入金された一億円以上。

会社の社員は数名で、技術者は仕入先から調達していた。

サトケンは昔、上場企業の社長をしていた。

企業名をあげると、誰もが知る会社だ。

ビッグ企業の元社長なので、

大手ソフトのコネは尋常ではない。

ヨシモトクラスの初心者を

大手ソフトに常駐させてしまう。

以前の上場会社から懇意にしている男を社員にした。

男に会社の実印、会社の通帳を預けていた。

当月入金された会社の金を持ち逃げした。

技術者の会社(仕入先)に当月だけ支払いができなくなった。

次の月に、また一億あまりの入金があるので、

仕入先に遅延の通知をした。

他の仕入れ先と同様僕の会社も遅延を了解したが、キムチの民は了解しない。

常駐している大手ソフトに直訴したようだ。

キムチの民には仁義とか恩などは皆無だろう。

困ったサトケン社長はサラ金でツナギ資金を借りた。

サトケンがサラ金に手を出したと業界でささやかれた。

サラ金の異常な取立てが始まり、サラ金に身柄を拘束されて、

会社の資金を担保にする書類にサインさせられたと言う。

不可解だが、社長は詳細を言わないので、サラ金に騙されたのかもしれない。

また常駐させていた技術者の大半が、仕入先が外国の会社のために、

業界の仁義などない。

キムチの民らは大手ソフトと、直接取引して、

サトケンの会社は倒産してしまった。

僕の会社への支払いは、未払いのままで終わってしまった。


キムチの民が半導体を手始めに日本を席巻する。

僕の落日にもキムチの民が影を落としていく。


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