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イタズラ電話
見知らぬ女性から手紙が来た。
内容は京子が心配だから、
二月四日に渋谷の喫茶店に来てくれと、書いてあった。
知らない店だった。
店がどこにあるか説明はなかった。
僕は手紙に返事もしないで会うのも無視した。
手紙には、僕が知らない女性から電話があっても応じてしまう。
僕への批判も書いてあった。
友人が僕に電話してきたのを思い出した。
友人と長時間電話で話してしまった。
デートしようとか、会おうとか僕は誘わなかったが、
京子は友人をつかって僕の本心を見抜こうとした。
恐怖感を覚えた。一度に冷めてしまった。
何をされるかわからないと思った。
毎日何回もワン切りのイタズラ電話は京子だと思った。
電話に出ると無言ですぐ切られる。
最初誰だかわからなくて、精神的にまいった。
京子としては電話すると話し中が多いので、腹が立ったのだろう。