ビートルズは三大Bと言われる
リョウコはコーヒーを一口飲むと尋ねてきた。
「ねえ。なぜビートルズは人気なの?」
「五人もヒットメーカーがいるからさ」
「五名?」
「ああ、メンバー四名と編曲者ジョージ・マーティン。
恐ろしいほどの集団パワーだ。 相乗効果は尋常じゃない。
ヒット曲の作成量は他よりは五倍のパワーがある
これは音楽史上、奇跡だと言われている」
「なるほどね。それは聞いたことないわ」
「女性は初期のビートルズサウンドを好きな人が多い。
しかし、ビートルズが評価されたのは後期の作品なんだよ」
リョウコは、僕のビートルズ論を、黙って聞いてくれた。
「ビートルズは前期と後期に分けられる。
前期はコンサートを行っていた時期。
後期は、コンサートはやめて、スタジオでも曲作りに専念した。
料理で言うと前期の曲はスナック、お茶漬けさらさら。
後期はフルコースのような感じだ。
前期は単純で軽快な曲で、ヒットチャートを独占した。
後期は、新しいロックを模索し音楽芸術をめざした。
クラシック、ジャズなどいろんなジャンルを採り入れていく。
僕は、前期後期の両方好きだが、後期の作品は詩も哲学的だし、
曲も複雑で何回か聞かないと味がでないものが多い。
前期の作品だけなら、ローリング・ストーンズやその他ロックグループと同じ存在だが、後期の作品でクラシックとなっていく。
ビートルズは三大Bと言われる。バッハ、ベートーヴェン、ビートルズ」