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リョウコにキスしようとした
無断欠勤してしまった翌日は出勤した。
デパートの総務課に呼ばれた。
僕は会うなり、申し訳ありませんと頭を下げた。
女性課長が「まったく、そう出られると何も言えないわ、気をつけてね」
なんとか穏便にすんだ。
数日経過し、十二月二十日だった。
僕は学友へのお詫びに四対四の合同コンパを企画する。
この前の無断逃亡を謝罪するために、
学友らに女性を紹介することにしたのだ。
リョウコのメンツでそろえた。
どこのディスコへ行くかで迷ったが、結局新クレになる。
女性陣は遊び慣れていて酒は飲むし、話も積極的で十分楽しめたが。
リョウコにはあきれてしまった。
二枚目君と濃厚なチークをしているのだ。
翌日の朝に始発電車を待つ喫茶店で、
二人になることがあって、リョウコにチークのことを問い詰めると、
「あれは遊びだから」 と言う。
僕はちょっとイラついて、リョウコにキスしようとした。
リョウコが下をむいたのでやめたが、できたと思う。
僕はなぜかしなかった。