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オービットにあてつけるかのように

午前零時すぎとなり終電タイムとなったが、

ミワコは帰るとは言わない。

「帰る」と言うまで付き合うと決めた。

難攻不落のミワコを連れて、僕は他の店に飲みに行く。

僕の弱点は、オデキのような速攻ができないこと。

すべては彼女次第。ミワコは口数が少ない。

美人だと変に意識してしまう。

ミワコとは話題がかみ合わない。

オデキはユウコを口説くために、

邪魔なミワコを僕にあてがったのだろう。

僕はミワコが、帰りたいと言えば送っていくだけ。

しかしミワコは帰るとは言わない、Sしたいとも言わない。

「これから、私とSしたいの?」って、いきなりたずねてくるコもいる。

また「今夜は帰りたくない」とか。

このタイミングで放つ女性の言葉はおもしろい。

僕は飲みに行かないで、映画に誘った。歩いていて映画の看板が目にはいったのだ。

ちょうど観たいフランス映画が上映されていた。

どうせ途中でミワコが帰るか、

または始発電車まで喫茶店ということになりそうで

無駄な時間をつぶすのであれば、映画を観てお別れすればいい。

「じゃ帰る」と言われるかもしれないと思ったが、ミワコは、ついてきた。

映画が一本終わった時に、ミワコが「もう眠い」と言った。

僕は「わかった」とひとこと言って、

ミワコと映画館を出て、タクシーで部屋に連れてきた。

部屋に入るとミワコは、すんなり僕のベッドに入ってしまった。

僕がキスしたら、ミワコが泣き出した。

オービットに捨てられたと言ってミワコが泣き出した。

今回のダンパでは、オービットも幹事で動いていた。

オービットが別の女性と二次会しているのは確かだ。

それで僕はSはできないとあきらめたが、そうでもなかった。

オービットにあてつけるかのように、求めてきた。

僕のナンパは、卓球にたとえると、速攻ではなくて、カットマンだ。

卓球では球の回転が脅威になるために、相手の球を返す時に、回転を変えながら、

返す。ひたすらカットをするだけ。

「相手のミスを待ち、粘る」というスタイルだ。


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