エデンの東
リョウコと別れて、図書館に行った。
スタインベックが気になった。
調べると、スタインベックは、ノーベル文学賞を受賞していた。
リョウコが言ったように「アメリカ文学の巨人」なんだ。
僕は代表作「二十日鼠と人間」と「怒りの葡萄」しか知らなかった。
二作とも低層の労働者の悲劇を描いている。
スタインベックの他の作品を調べていて、まさかの作品がでてきた。
ジェームス・ディーンを有名にした「エデンの東」は
スタインベックの作品だった。
「エデンの東」は兄弟がいて、弟が主人公である。
父はキリスト教信者でモラリスト。
母は死んだと兄弟に教えていた。
兄はモラリストだが、弟はモラリストに反感を持っていた。
弟は死んだはずの母を見つけてしまう。
母は売春宿を経営していた。
モラリストは、
同じ考えじゃない人を批判して排除してしまう。
「エデンの東」で、僕のスタインベック像は一変した。
作品は「善い」、「悪い」の二元論と丁寧に向き合う。
創世記の「カインとアベル」のエピソードが下敷きとなっている。
世の中の事象を善と悪の二つに分類するのは難しい。
善と悪は、人各々で真逆になる場合もある。
スタインベックの言葉に共感した。
「人は故郷に2度と帰ることはできない。
なぜなら故郷とは古びた記憶の中以外には
存在しないものだからだ」
ルーシー・イン・ザ・スカイ の 下書きです