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1960年代に起きた性革命

奈美恵が話した。

自治会の女性らはオデキらのクラブで奈美恵以外は全員食べられていた。

奈美恵は幼い顔をしていて相手にされなかったようだ。


オービットの女性との会話の巧みさをオデキが語ったことがある。

とにかく話題が豊富で、ア行からワまで、常に会話ネタを準備していて、

アから順番に女性に話していくという。

オデキとオービットの二人は共食いを得意としていて、

二組で、ラブホテルに入り、早朝に、二人は女性を交換する。

女性も、まだ寝ていて、寝ぼけているうちに、食べられてしまう。


深夜ラジオを聴くと、

1960年後半に流行したフリーセックスについて語っていた。

若者たちを中心にセックスに対する新しい解釈と実践行動が生まれた。

セクシュアリティにまつわる様々な社会規範や道徳観念、

性差に基づくある種の思い込みなどに対して、彼らは挑戦していたという。

「婚前交渉はしてはいけない」

「女性は子どもを産み育てるために生きるべきで、セックスは生殖のために夫とのみするべき」

「男性のほうが女性よりも性欲が強く、女性は男性を受け入れる側」

といったそれまでの常識を、実践をともないつつ覆していこうとした。

この動きを支えたのが、経口避妊薬ピルの普及だった。


女性が自分自身で妊娠を管理できるようになったので、

性行為に対する選択肢が増えてしまった。

妊娠についての主導権を男性が握っていた頃には考えられなかった。


女性たちは、自分の身体をコントロールする力を手にいれた。

女性にも性の自由と決定権があり、

望まない妊娠からはピルによって解放される。

男性と同じように、

男性と対等に、いつでも女性はセックスがしたい/していい/するべきだ。

欧米の性革命は日本にも影響を受けて、

石原慎太郎の「太陽族」などで、日本の若者に浸透してゆく。


男性と本当の意味で対等に渡り合いたかった女性ほど、

ノーといえずに、「セックスをしない自由」を手放してしまった。

1960年代の性革命が成し遂げたことは数多い。

女性の性に対する新しい価値観の普及は、女性の性的自立だけでなく、

経済的自立、社会的自立へと繋がっていく。



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