どうして女性は、誰もかれも、スカーレットが好きかなぁ?
リョウコは、大学での専攻は米国文学だった。
高校時代の米文学が好きな女性の親友と同じ。
必ず「風と共に去りぬ」の話題となる。
題名は南北戦争という「風」と共に、
アメリカ南部の白人たちの貴族文化社会が消え「去った」事を意味する。
主人公のスカーレット・オハラの生き方や性格に、あこがれる女性が多い。
映画化されたのが影響したのかもしれない。
「どうして女性は、誰もかれも、スカーレットが好きかなぁ?」
「自分に素直で。あきれるのを通り越して、清々しいの。
見習うべき行動力と、たぐいまれな強い意志の持ち主。
なおかつ、何物にも、くじけない」と、リョウコは言った。
僕は、ヒロインのスカーレットが嫌いだった。
スカーレット役の女優が嫌いもある。
幼なじみの友人・メラニーが好きだった。
映画を再見すると、
嫌われても、人を犠牲にしてでも、たくましく生きるスカーレット。
僕はスカーレットに同情してしまい、ホロリとしてしまった。
不幸の連続なのに、雑草のように生き抜いていくスカーレットの強さに、
逆に、けなげと思ってしまった。
生きてゆくには手段を選ばない。
でも、レット・バトラーが言う最後のセリフは、男なら言いたい。
「はっきり言うが、俺の知ったことじゃない」
スカーレットが、最後の最後に自分は、バトラーを愛していると、
気づいて、感情を吐露したが、もう既に遅いのだ。
恋愛とはすれ違い。
幻冬舎から出版した「北高フェイドアウト」の続編で。僕の日記から辿っています。