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インジ考 私は転落教師じゃないわ
「さよならミス・ワイコフ」という作品がある。
ウイリアムインジの作品だ。
恋愛経験もなく、処女のままに、35歳を迎えた白人教師・ワイコフ。
黒人生徒にレイプされる。
ワイコフは、性にめざめてしまう。
その後、何度も教室で性行為をするようになる。
興奮した黒人学生に後ろから責められながら、
そのまま裸でストーブに押し付けられたワイコフは悲鳴をあげる。
学校の用務員が目撃。
ミス・ワイコフは「教室で黒人とやってる教師」として有名になってしまい、
教師の職も奪われてしまう。
「転落教師」と落書きされる。
睡眠薬で自殺を考えるが、
直前で思い直したワイコフは、薬を壁に投げつけた。
街を出ていくことにした。
トランクをもって階下に降りると
今は冷たいかつての友人ベスと会った。
ワイコフは彼女に
「恥ずかしいとは思っていない」と言った。
「後悔していない。私は転落教師じゃないわ!」と答える。
そしてバスに乗って、去ってゆく。




