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インジ考 草原の輝き 春樹さん語る
「お互いに好きすぎると
いっしょにいられない。
お互いに好きすぎると
恋愛は続かない」
「草原の輝き」より
村上春樹氏が感動した作品である。
春樹さんは言う。
「この映画のことを想うとき、
いつも哀しい気持ちになる。
あるいは僕の涙腺が
弱すぎるせいかもしれないが、
観るたびに胸打たれる」
ストーリーは
高校三年生同士。
愛し合っているが、
セックスに罪悪感を持つ両親の影響もあって
お互いに性交渉に進めない。
時代は1929年(昭和初期)の頃、
アメリカでは未婚姦淫は絶対許せない時代
会えば、キスだけでは済まされなくなる
この苦しい気持ち
お互いに好きすぎて、相手を思うと
もう会わない方がいいと思い。
男は会わないことを決意する。
女は思いが強すぎて狂ってしまい精神病院へ。
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原作は、ピューリッツァー賞(アメリカ文学最高賞)の
ウィリアム・インジ