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夏目漱石2 モハメッドは山を動かせると言った
夏目漱石の モハメッドの話し
漱石はなぜイスラム教が支持されるのか、興味を持った。
後期三部作「行人」から
「山を 呼び寄せてみせる」と群集に言った。
モハメッドは、
山に呼びかけたが、
当然山は動かない。
でも モハメッドは、けろっとして
「約束どおり、自分は山に呼びかけた。
しかし山の方は、こちらに来たくないようである。
山が来てくれない以上、
自分が行くしかないだろう」
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『行人』は、「友達」「兄」「帰ってから」「塵労」の4つの編から成り立っている。男女について、近代知識人の苦悩を描く。『彼岸過迄』に続く、後期3部作の2作目。