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沙樹子ショート  誰と一緒にいる自分を好きかということ

沙樹子は言った。


「愛していても、一緒に暮らせないひとがいるの」


ケイコが耳を傾ける。


「映画『脳内ポイズンベリー』ですね」


沙樹子が頷くと、ケイコがスピークする。


「大事なのは、誰を好きかじゃない。


誰と一緒にいる自分を好きかということ。


だから自分自身を好きになるために 


そのために別れを選ぶ」


沙樹子も続く


「私は、あなたが好き。


でもあなたと一緒にいる自分が嫌い。


だから一緒になれない。


自分を好きになりたいの。


じゃなければ幸せにはなれないから。


だから別れる。 


別れて、一人になる」



「サガンの台詞の延長ですね」


「そうなの。ケイコさん」と言って、


沙樹子はスピークする。


「ねえ、リュシール、

あなたは、

わたしのところに帰ってきますよ。


わたしは

あなたのために

あなたを愛しているのです。


アントワーヌは

あなたといっしょにいるために、

あなたを愛しているのです。

彼はあなたと幸福で、いたいのです。  


だがわたしは、自分のことを離れて

あなたが幸福であることを望んでいるのです。

わたしは待つ以外にありません」





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