ラブストーリーは冬
「ホリデイ」の監督ナンシー・メイヤーズは語る。
「ラブストーリーは冬なの。
大好きなのは、クロード・ルルーシュ監督の『男と女』(1966)。
この映画から学んだことは多いわ。
『ホリデイ』を冬のホリデイシーズンの物語にしたのは、
ラブストーリーは“寒い”設定でないといけないと思うから。
温かさやぬくもりを見せてくれるのは、二組の恋人たちなのね。」
韓国ドラマ『冬のソナタ』もしかり、ラブストーリーの名作は冬が多い。
冬は恋愛映画の必須アイテムであると思う。
私が印象深いのは『ある愛の詩』の雪上シーンで、『冬のソナタ』にもこれに似たシーンがある。
『冬のソナタ』は、これまでの有名な古典恋愛映画の良いところの集合である。
私が好きな恋愛映画は、レオ・マッケリー監督の『めぐり逢い』である。
マッケリー監督は『めぐり逢い』に愛着があったのだろう。
1957年にケーリー・グラント、デボラ・カーでリメイクしている。
リメイクで目立ったのが雪で、最後はニューヨークの無人の雪上シーンで終わる。
『めぐりあい』には、いくつも有名なシーンがあるが、涙なしでは観られない、お涙頂戴の作品として有名である。
今回は冬にちなんで、
『思い出のない冬はつらいわ』についてお話しする。
後世のいろんな映画に影響を与えた『めぐり逢い』の
オマージュ作品『めぐり逢えたら』から引用してみる。
(次号に続く)