花子さんの予定
初めまして! レイと申します。
閲覧していただき、ありがとうございます。
良い所、ダメな所をご教授いただけると嬉しいです٩( 'ω' )و
ーーー屋上到着。
「ほら、傷見せて。」
「別にこのくらいの傷、なんて事ないよー。」
桜がしゃがみ、花子さんの傷の処置を始める。
その時、フワッと甘い匂いがした。
「…桜って良い匂い。 なんかの果物みたいな香りがする…。」
傷に消毒液をかけ、膝から脛にかけて溢れた消毒液を優しく拭く。 そして絆創膏を貼る。
「人に触れられたのなんて、生まれて以降あったかな。 意識が全部そこに集中しちゃう。 少し苦みがあって、温かい指。」
傷の処置が完了した。
「さて、本題に入ろう。 本当にトイレの花子さんなの?」
「ふっふっふ。」
花子さんは「よくぞ聞いてくれた」と言わんばかりの顔をする。
「そうとも! 私が、1950年から少しずつ噂され、1990年代のオカルトブームでさらに有名になった、あのトイレの花子さんなのよ!」
「お、おう…。 それさっきも聞いたな。 …で、衣食住はあそこのトイレで済ませてたの? ご飯はどうしてたの?」
「ご飯は、毎日トイレでご飯食べてる人がいたから、その人の弁当つまみ食いしてた! もしくは、みんなが移動教室の時に、みんなの弁当から一つずつおかず盗んでた!」
「ただの泥棒じゃねぇか…。 …で、これからどうするの?」
「それはっ、桜の家に住ませてもらってっ、トイレ以外での衣食住を感じる予定!」
花子さんが少し足を弾ませながら笑顔で答える。
「「泊まる」から「住む」に変わってるし…。」
桜は花子さんの身勝手さに頭を抱える。
「ねぇねぇ、さっき私がお願いした事覚えてる?」
「生き方、話し方、ご飯の味、外の温かさを教えて欲しいんだっけ?」
「そう! 教えてもらうまでは離さないからね。」
「……。」
桜はその言葉が冗談ではなく、本気のように感じ、恐怖を感じ始めていた。
「…分かった。 ひとまず、今日は泊めてあげる。」
「本当に!!」
「ただし、条件がある。」
「排便を見せつけられる、可哀想なトイレの花子さん(達)ついに外に出る」を読んでくださり、ありがとうございます。
第五話は、花子さんをある所に連れて行く事になります。
気に入った方は、もしよければブックマーク、↓の★★★★★などで評価をよろしくお願いします!m(_ _)m
皆様の評価を参考にさせていただき、より良くしていきます!