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サヨカクシ  作者: 有氏ゆず
第一話 ヨロズ荘へようこそ
5/17

1-4



「……はい?どういうことですか?」


意味が分からなくてあたしが聞き返すと、大家さんはあたしの問いには答えず大きな溜息をついた。


「はー……あの狐野郎め。視えてる(ニンゲン)は寄越すなって伝えといたんだがなァ……。知らねェぞ、面倒なことになっても……」


……何のことだろう。彼が何を言っているか全く理解出来なくて、あたしは首を傾げるしか出来ない。


源氏(げんじ)ィ、お嬢の面倒は任せた。やべェ奴はウチにはいねェが、一応見といてやってくれ」

「畏まりました、神々廻様」


あっ、あの表札…… "神々廻" って書いて "ししば" って読むんだ。成程。

ってそんなことはどうでも良くて。彼らはさっきから何を話しているんだろう。




「あの、さっきから何の話をしているんですか?」


置いてけぼりになるのは嫌だったので、口を挟むことにする。


「あー……何でもねェよ。名乗るのが遅れた。俺ァ、ここの大家の神々廻ってモンだ。ンで、コイツは源氏。家政夫みたいなモンさァ」


家政夫って。それよりは執事さんの方がこの人……源氏さんのイメージには合うと思うけど。そもそも格好がそれっぽいし。このボロアパートには似合わないくらい、きっちりした格好をしている。……前髪はだいぶ長いけど。




「……ま、とりあえず……何かあったら源氏に頼りなァ。俺は知らねェ。押し付けやがったあの狐野郎のせいだからな」

「神々廻様、それは大家としてあまりにも無責任だと思いますが」

「あーうるせェ知らねェ。後のことは全部お前に任せた。源氏、部屋まで案内してやりなァ」


そう言って大家の神々廻さんは鍵をこちらに投げて寄越した。すかさず源氏さんがキャッチする。


「全く……本当に無責任ですね……。彼も、彼に押し付けたあの方も」

「あ、あの……」

「それでは行きましょうか、吉野様。部屋まで案内しますので」

「あ、はい……!」


あたしは源氏さんに続いて神々廻さんの部屋を出た。……正直、部屋が汚過ぎて空気が悪かったから助かった。

でも、何か不穏な単語が聞こえたりして……ちょっと、いやだいぶ不安になってきたけど……。



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