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魔剣少女になりました!  作者: ジータ
第二章 竜人族の里編
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第35話 初依頼

誤字脱字がありましたら教えてくれると嬉しいです。

 オレがイージアにやって来て、冒険者登録をしたその日。

 夜には住ませてもらうことになった鈴蘭荘で、オレの歓迎会が盛大に開かれたりしたんだけど……色んなことがあったからその話はまた別の機会にするとしよう。

 正直思い出したくもないくらい恥ずかしいこともあったし。

 いや、うん、忘れよう。時には忘れることも大切なのです。

 そんで、今はもう一夜明けて、レイヴェルと一緒にギルドに向かってる真っ最中だ。


「それで、今日はどんな依頼受けるつもりなの?」

「どんなって言われても、どんな依頼があるかは実際に行かないとわからないからなぁ。できれば魔物の討伐系の依頼があるといいんだけど」

「いいねぇ、魔物。グリフォンとか行っちゃう?」

「アホか。D級でグリフォンの討伐依頼なんて受けれるわけないだろ」

「えー、無理なの? 私達ならいけると思うんだけどなぁ」

「いけるわけ……いや、お前の力使ったらいけるのかもしれないけど。それじゃダメなんだってば。まずは俺がちゃんとした力つけないと」

「私を頼ればいいのに。まぁレイヴェルがそう言うならいいけど。そうだ、それじゃあ今日はあれしよう」

「あれ?」

「レイヴェルの魔剣についての知識を増やします。昨日も思ったことだけど、レイヴェル魔剣のことほとんど知らないでしょ?」

「まぁ確かに。知ってることはそんなに多くないな」

「魔剣使いを名乗るなら、魔剣についての見識を深めないとね。じゃないと前みたいなことになりかねないし……」


 前に王都で戦った時、オレとレイヴェルが遠慮無しに技を撃ったせいで酷いことになったわけだし。

 毎回あれじゃダメだ。まずはレイヴェルに魔剣のことを知ってもらって、そんで技の感覚を覚えてもらう。まずはそこからだ。


「それじゃあそうするか。ちょうど良い依頼があるといいけど」

「できれば気持ち悪くない魔物の討伐依頼だといいなぁ」

「なんだよそれ」


 それから特に中身のない会話をしてたら、気付いたらギルドにたどり着いた。

 ちなみにギルドは基本的に二十四時間体制だ。祝日年末年始問わずのコンビニスタイル。まぁ依頼なんていくらでもあるし、緊急のものなんかもあったりするから仕方ないんだろうけど。

 依頼の更新は緊急を除けば日に四回。朝と昼と夕方、そして夜。

 特に朝は激戦らしい。B級とかになって来ると依頼の奪い合いも少なくなるらしいけど、それより下はもう大変だ。少しでもタイミングが遅れたら残るのはランクに合わない厳しい依頼か、報酬が少なくて厳しい依頼ばっかりになるらしい。

 んで、なんで急にこんなこと言い出したかっていうと……。


「出遅れたな」

「出遅れちゃったねぇ」


 ギルドに入ったオレ達が目にしたのは、我先にと依頼ボードに飛びつく冒険者達の姿。いやぁ、これは酷いというかなんというか。


「どきやがれ! これは俺が先に目ぇつけてたやつだぞ!」

「うっせぇ! 依頼なんて早いもん勝ちだろうが!」

「おいそこどけよ! 殺すぞ!」

「あぁ!? 上等だゴラァ! やれるもんならやってみろ!」


 すげぇ怒号が飛び交ってる。っていうかあれ大丈夫なのか? 今にも剣抜きそうな人いっぱいいるんだけど。


「ねぇ今日ってなんかあるの? それともこれ当たり前?」

「うーん、まぁ当たり前だな」

「えぇ……」


 噂には聞いてたけど、ここまでなんだぁ。うん、引く。さすがに引く。

 まぁでも生活かかってるわけだししょうがないのかなぁ。いやそれでもこれは引くな。


「いつもはレイヴェルもこの殴り合いに参加してるの?」

「いや、いつもはこうなるより早くギルドに来て依頼を受けてるからな。この光景見るのは久しぶりだ。でもそうか、失敗したな。出たのがいつもより遅かったからな。どうする? 出直すか?」

「うーん、そうした方がいいかな。さすがにあの中に飛び込むのはノーセンキューだし」

「じゃあ一回鈴蘭荘に戻って——」

「あ! いたいた! レイヴェル君、クロエちゃん!」


 この声は……ロミナさんだ。

 どうしたんだろ。

 ロミナさんは柱の影に隠れて手招きしてる。

 いや、全然隠れれてないんだけどさ。柱程度じゃロミナさんの存在感は消せてないし。

 他の冒険者の人たちもとりあえず見て見ぬふりって感じだ。


「とりあえず行ってみるか」

「うん、そうだね」


 ロミナさんのところに行ったら、そのままレイヴェルと一緒に相談室へと連れて行かれた。


「ふぅ、良かった。二人が無事に見つかって。これだけ人がいると慣れてても探すの大変だから」

「ロミナさんから呼び出しって珍しいですね。何かあったんですか?」

「うん、まぁね。イグニドさんから二人が来たら渡すようにって言われてた依頼があったの」

「依頼? もしかして、指名依頼ってことですか!?」

「そ。こういうの特別扱いになっちゃうからあんまりよくないんだけど、レイヴェル君とクロエちゃんの場合は事情が事情だから。イグニドさんからの指名依頼」

「指名依頼って、そんな驚くほど珍しいの?」

「珍しいっていうか。B級とかA級になったら珍しくもなくなるけど、D級に指名依頼なんてまずありえねぇよ」

「ないわけじゃないんだけどねぇ。まぁレイヴェル君の場合は大っぴらに言うと色々勘繰られそうだから、こうしてここに来てもらったわけだけど」


 ん? レイヴェルだと色々勘繰られるってどういうことだ?

 珍しいけどなくはないならこんなにコソコソしなくていいのに。


「まぁ指名依頼って形だけど、内容自体はそこまで特殊なものじゃないから。ちょっと難しい依頼だけど。これね」

「えーと、なになに……ゴブリンメイジの討伐?」

「ゴブリンメイジって、マジですか」

「レイヴェル君だけの実力でも倒せる範囲で選んだってイグニドさんは言ってたよ」

「いや、そうなのかもしれませんけど……」

「ゴブリンメイジって強いの?」

「強いっていうか、厄介だ。勝てなくはないんだろうけどって感じだな」

「ふーん、でもまぁイグニドさんが用意してくれたって言うなら受けないって選択肢はないわけだよね」

「そうだな。拒否したら後がうるさそうだし」

「良かった。これでもし拒否されたりしたらどうしようかと。それじゃあ手続きだけしちゃうね。二人ともギルドカード出してくれる?」


 言われるがままにギルドカードを渡すと、ロミナさんは慣れた手つきで手続きを進める。

 うん、すごい仕事ができる女って感じだ。いいよなぁこういうの。

 眼鏡クイッとかやったらめちゃくちゃ似合いそう。ロミナさん眼鏡かけてないけど。


「うん、これで完了。それじゃあ後はいつも通りなんだけど、ここで一つ注意ね。イグニドさんが言ってたことなんだけど、クロエちゃんが魔剣だってことはバレないようにって。もちろん、レイヴェル君と契約してることもね」

「それはもちろん私も隠すつもりですけど。やっぱりバレたら面倒事になりますかね」

「そうだね。その可能性が高いってイグニドさんも言ってたし。私もそう思う。少なくとも今は。だから、できるだけ隠しておきたい」

「そうなると……しばらくはパーティも組めませんね」

「一応クロエちゃんとパーティっていう形で登録はしてるけど。他の人と一緒はちょっと厳しいかな。バレても大丈夫だって人ならいいんだけど。もしくは魔剣としての力を使わないとかね」

「魔剣としての力使えなかったら私ただの人なんですけど……」

「つまり無理ってことだな」

「ま、まぁ私がいればね。レイヴェルは別にパーティ組まなくても大丈夫だから」

「だといいがな。それじゃあロミナさん、行ってきますね」

「うん。二人とも気をつけてね」

「よし、それじゃあゴブリンメイジ討伐にレッツゴー!!」


 オレが冒険者になって初めての依頼はゴブリンメイジ討伐になった。

 でもどんな魔物だって関係ない。オレとレイヴェルの力でサクッと討伐してやる!


今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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それではまた次回もよろしくお願いします!

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