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魔剣少女になりました!  作者: ジータ
第三章 獣人族の宝玉編
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第127話 次の村へ向けて

誤字脱字がありましたら教えてくれると嬉しいです。

 朝食後、村を出発した後の予定について話しあったオレ達は他の二組とも予定を調整しあってから、改めて行動を開始することになった。

 今日の予定地はピッド村。兎族の村だ。現在時刻が午前八時。順調に行ったとして、到着予定時刻は午後六時。最低でも十時間はかかる計算だ。

 そう考えると若干憂鬱というか……まぁ精霊の森に行くって時点でわかってたことだけど、あの森は辺境にあるせいで向かうのにもかなり時間がかかる。

 しかも空路からはいけないとかいうクソ仕様だ。ラミィ達に里にある竜命木にシエラ達竜の協力がなければいけないのと同じように、精霊の森は精霊の森を守護する巫女の許可がなければ絶対に入れない。

 あの巫女達のこと正直嫌いだからあんまり会いたくはないけどさ。

 とにかく行くのが面倒なのが精霊の森の特徴。飛空艇でもなんでもある時代にわざわざ陸路でこさせようとするとか嫌がらせとしか思えないけどな。

 また長時間馬車に乗らなきゃいけないと思うとだいぶ憂鬱なんだけど……ま、これも依頼なら受け入れるしかない。この依頼が終わって王都に戻ったら滅茶苦茶に文句言ってやろう。

 他の二組は予定が決まるなりさっさと出発して、もう村から出て行った。まぁ別段一緒に行動する理由もないからそれでいいんだけど。なんともチーム感のないことよ。

 まぁ依頼さえちゃんとこなせればそれでいいって感じなんだろう。それはこっちも同じだけど。

 それはそれとして、こっちのチームには少しだけ変化があった。


「それでは、私は今日別行動させていただきますので。夜には合流します」

「ホントに一人で大丈夫? 寂しくない?」

「子供扱いしないでください」


 なんと、フェティが今日は別で動くと言い始めたのだ。なんでもロゼに頼まれた調べ事があるとかなんとか。

 もちろんこっちとしては心配で心配でたまらないんだけど……まぁあのロゼが言い出したことなら仕方ないんだろうけど。


「子供扱いっていうか……子供だし」

「私はもう十四歳です。立派な大人です」

「いやいや……って、あ、でもそっか。獣人族だから……」


 早熟するのが獣人族の特徴でもある。確かにそう考えたら十四歳でも立派な大人とも言えなくもない。

 でも同じ頃のファーラやヴァルガと比べたらどうもフェティは幼すぎるっていうか。同じ年代の人族の子供でももうちょっと大きいんじゃないかってレベルだ。

 うん、そう考えたら獣人族でもフェティってかなり小さめなんじゃ……。


「なんですかその哀れむような目は」

「あぁ、いや別にそういうつもりはなかったんだけど。でもあのこともあるならやっぱり私も手伝ったほうがいいんじゃ」

「いえ、それこそ不必要です。これは私の専門分野。むしろあなたについてこられる方が不利益です。あなたはどうしても目立つのですから。そもそもの話、あなたはレイヴェルさんの傍を離れることができるのですか?」

「あー、いや。そう言われると確かにできないというか、するつもりもないんだけどさ」

「そうでしょう。ですからどうか私のことは気にせずピッド村へと向かってください。あなた方が到着する頃……は、さすがに難しいでしょうが、それでも夜には合流しますので。“あの件”についてもお任せください」

「んー、わかった。そういうことなら。でも本当に気を付けてね」

「もちろんです。依頼は確実にこなします。それが私の情報屋の矜持でもありますから。それでは」


 軽く一礼してフェティは離れていく。そしてあっという間にその姿は消えていった。


「行っちゃった」

「あの件ってなんなんだ?」

「ううん、こっちの話だからレイヴェルは気にしなくても大丈夫だよ」

「そんな言い方されると逆に気になるんだが」

「あはは、ごめんごめん。でも本当に大したことじゃないから大丈夫だよ」

「どうにも怪しいが……まぁいいか。それよりも俺達も出発しよう。あんまりダラダラしてたら予定通りにつかなくなりそうだしな」

「うん、そうだね。それでなくても不穏な気配はあるから」

「あんた達準備はできたのかい? できたならさっさと出発するよ」

「いつまでものんびりするな。時間は有限だ」

「今日通る道は昨日通った道よりも危ない道だからね。しっかり警戒しながら進むよ」

「はいはい、わかってるって」


 こうしてオレ達は一時的にフェティと別れ、ピッド村へ向けて出発するのだった。


今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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それではまた次回もよろしくお願いします!

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