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何が面白いのか考える。

最近は漫画の「スパイファミリー」「かぐやさまは告らせたい」「味噌汁でカンパイ」が面白いです。

筆者には小説を書く才能がありません。

なので乙一さんの「夏と花火と私の死体」のような作品を書くのは不可能です。

それだけでなく、面白いオリジナル小説を書くことはできません。

ところが、筆者は面白いかどうかはともかく、某小説大賞一次選考を通るくらいの小説を書けます。

ほぼ奇跡みたいなものでしたが、才能のない筆者が、ある程度形になった小説を書ける理由を説明します。


自分の才能のなさを知った筆者はひたすら小説を読みまくりました。たとえ好みでなくても、売れている、話題になっている、売れていないが評価されている、作品も読みました。

小説だけでなく、事故や事件、戦場でのエピソード、心理学、経済学などの本もです。

知識を得る目的もあったのですが、様々な本を読むことで文章の書き方を学ぼうとしたのです。

他人に伝わる文章を書くというのは基本なのですが非常に難しい。そこで、自分が理解できる文章を読み、何故自分はこの文章を理解できるのか考えました。そうして、自分の小説の欠点を見つけていきました。

例えば、前置きなしに場面がかわると混乱する。

誰が喋っているのかはっきりさせる。

昼なのか夜なのか。

地の文でいいのにセリフにしているから長台詞になっている。

普通は知らない言葉やマイナー文化を前提にしている。

などです。

ただ、これだけではただの文章の羅列なので、次に、面白い文章を読んだ時、何故面白いのかを考えました。


ここで前置きをします。筆者は皆様が書いた小説を貶める意図はありません。また、筆者の意見が正しいとは限りません。


昨今、小説家になろうでは何が面白いのか理解せず、テンプレートを使用している作品が多く見られます。

ここでいうテンプレートとは、追放物や異世界転生など大きな分類のことでなく、串焼き、マヨネーズ、料理、ギルドでからまれるなどです。

主人公が串焼きを食べて美味しいと言っているシーン。

何が面白いのですか?

マヨネーズを作って美味しいとか儲けたとか。

何が面白いのですか?

いく先々で本筋を止めてまで料理描写を詳しく書いて。

何が面白いのですか?

女連れや弱そうだと絡まれるギルド。

そんなギルドに仕事を頼む人がいるでしょうか?

元ネタになった作品は、おそらく面白かったのでしょう。

ですが真似をする時になんで面白いのか考えずにそのまま書きうつしてしまったために全く面白くなくなったのではないでしょうか。


面白いには理由があります。そして往々にして面白いシーンとはそのシーンだけではつまらないのです。

人物の性格、そこにいたるまでの経緯、そういった前ふりがあってこそ面白い。

それを理解するためにはなんで面白いのか考えなければいけまん。


ちょっと違う話になりますが。

「冷静と情熱のあいだ」の赤い方は、なんかエロいです。そのまんまなエロいシーンもあるのですが、全然エロくないシーンなのに、なんかエロいと感じるのです。

なんでなんだろうと考え、著者の別作品も読んで理解できたのですが、どうも著者はエロチックという概念に対して独特な感性を持っているようでした。

もし、これを理解せず、単にシーンを真似しただけでは決してこのエロチックさは表現できないでしょう。

実は筆者は、この技術を自作の「偽悪者の憂鬱」で使用しています。うまくいっているかはわかりませんが。


才能があれば技術は必要ありません。

ですが才能がない人間が大半です。

面白い小説を書きたいのであれば、何が面白いのか、何故面白いのか理解しなければ話にならないのです。

あえて重ねて言いますが才能があれば技術は必要ありません。

才能のある人間は技術や理屈を飛び越えます。

凡人にはそんなことは出来ないので研鑽を積むしかないのです。

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