〜剣士と籠士の原点、故郷について〜
この番外編では、あらすじの通り本編に出てこない裏設定的な話ばかりです。本編を読んだ方達からすれば、ふーんくらいにはあるお話です。本編を読んでいない方は本編を是非読んでからこの番外編を読むことを推奨します。
剣士と籠士がどこで生まれたか、また、2人の故郷についても話をしよう。
剣士と籠士の故郷は、国から見放されていて街からも遠い、小さな集落だった。その集落は、元々数千年前にできた流刑地だった。そのため、その集落は罪人の集まりというわけだった。
ちなみに、剣士や籠士のご先祖様、いわば原点に当たる人は、元々は暗殺を家業にしている男だった。その者の名は、刃火蓮という。国の裏社会では、有名な暗殺者で知る人ぞ知る凄腕だった。1回相手を切れば、その相手が即死するくらいの剣豪であった。だが、そんな凄腕に運の尽きが回ってきてしまった。
ある日暗殺を依頼されて、時刻になったら指定した場所に来いと言われ、来てみたら当時の警察的人達が数百人いて、刃火蓮を取り囲んでいた。罠だった。だが、刃火蓮にとって、数百人単位だったら、数分で倒せるが当時の警察的なやつらは、国の犬のような感じで、1人1人が強い。そのため、戦うのをやめた。
そして、刃火蓮は、連行されてしまった。その後連行先で、流刑を処せられ、この集落に辿り着いたというわけだった。そして、同じくその流刑地にいた、そこそこ美人の女性と縁を結び、出産間近になった。当時、法律では罪人同士の結婚は許されていて、子を作ることも許されていた。
そして、出産する当日2人が住んでいた家に雷が落ちた。それも、子供が出産したばかりだった。刃火蓮とその妻は、雷によって死に、その子供は親の2人に守られて難を逃れた。だが、小さな集落ということもあり、ほとんどの家が壊滅した。罪人百人程その集落にいたが、とても大きな雷ということもあり、9割は死んでしまった。丁度そこには警察的な人達も見張りがいたが、雷の影響で死んだ。そして、国からも月日が経つにつれて忘れ去られてしまった。
そして、生き残った1割程の罪人と刃火蓮の子供が、この集落で生き延びた。刃火蓮の子供の名は、羽夢炎。羽夢炎は、育ち大人になった。そして、いきなり旅に出ることを決意する。羽夢炎は、親の血を引いているのか、剣の達人になっていた。ちなみに愛用していた剣は、集落で、罪人の中に鍛冶屋がいて、その人に大人になった記念でもらったものである。
その後、旅に出ていろんなところを巡った。そして、ある山につく。そここそラナモア山だ。ちなみに愛用している剣は修練をしている間に火が出るようになっていた。もう察している読者もいるだろうが、その羽夢炎が愛用している剣こそ、退魔の剣なのだ。そして、羽夢炎はこの山に穴を掘って階段っぽいのを作り、行き来できるようにした。そして、穴の最奥に祠を作り、ロウソクのようなものに火をつけた。そして、手を天にかざした。そうしたら、山をも貫通する雷が、羽夢炎の手に落ちた。そして、その手で愛用の剣を火の中に封印した。
これこそ、伝説の勇者の始まりであった。そして、羽夢炎は故郷の集落に帰り、残りの余生を過ごしたとさ。
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