01 怪物 1
この小説は自己満足のために書いています。
誤字、脱字があるかもしれません。
よろしくお願いします。
自分がいつ生まれたかは覚えていない。誰からも、この世界については何も教わっていない。だけど、自分がこの世界で怪物と呼ばれる種族であること、人間にとって天敵であること、怪物は見つかると人間の騎士団や魔法使いに殺されること、その騎士団や魔法使いなどを何故か知っていた。
だけど、何故知っているかはつい最近まで気にしていなかった。
* * * *
日が昇り始めたとき自分はいつも通り、住処である谷の洞窟で目を覚ました。127日間ここに住んでいる。ここに来る前はとある遺跡に住んでいたが自身の6倍はある竜型の怪物に襲われ何も抵抗できずに空へ投げられた。さらにその前は海岸の洞窟に住んでいたが蟹型のグロテスクな怪物に襲われ命からがら逃げた。更にその前は……
と、あげたらきりが無い。同じ怪物と戦って自分より小さい怪物、自分より弱い怪物を見た試しがない。自分の身体情報は体長2m体重300kgで四足歩行方向。体は茶色の体毛に覆われ、鋭い爪を持つ熊型の怪物である。前に水に自分の体をうつしてみたら、熊そのものだった。
目を覚ましたらなにをするのかというと特になにもしない。他の怪物は大抵人間の所に行き、暴れて殺されている。何故暴れるかはわからない。目を覚ましたらじっとしている日々を繰り返す。怪物は食事は不要であるので本当になにもしない。
その日の夕方過ぎのことだった。洞窟の外からドラゴンの咆哮が大音量で聞こえた。外に出るとはるか上空を一体の竜型怪物が飛んでいた。真っ直ぐ北を向かっていた。たしかその方向には人間の街があったはずだから、おそらく人間の所に行き暴れるのだろう。
…気になった。
だから、竜型怪物が飛んで行った方向へ向かった。
早く人間になり…
ありがとうございました。