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拝啓、いつまでも変わらない貴女へ

作者: 白雪 逢深

拝啓、いつまでも変わらない貴女へ


お手紙にはお手紙で返そうと思います。拙い文章をお許し下さい。


貴女が正直に話してくれたことに感謝し、僕も心の内を話したいと思います。貴女は、自尊心が大きくなりすぎた、と書いていましたね。私はその逆なのです。僕には自尊心がどんなものかわからないのです。

僕は幼い頃から、何もできないやつだといじめられてきました。悔しかった僕はなんとかできるようになろうと頑張りました。そしてできるようになりました。しかし、現実は甘くありませんでした。今までのいじめっ子たちはまた別の部分をいじめました。これは悔しくてもどうにもなりませんでした。そこで僕は考えついてしまいました。僕は冒頭で自尊心がどんなものかわからないと言いました。ですが、本当は知っていたのです。僕はそれを捨てたんです。自尊心がなければ、何も悔しくはない、自分に劣等感なんて抱かなくても良い、と。だから僕に残っていたものは空っぽの笑顔だけでした。みんなに合わせるだけの無駄な元気しかなかったんです。そこに現れたのが貴女でした。貴女は僕に生きる理由をくれた、最も大事な人なんです。

僕は確かに言いました。「未来は絶対にない。」と。これも訂正したいと思います。自分が知る限り、一つだけ、変わらないものがあります。それは、僕の、貴女へ対する心です。貴女がどれだけ離れようとも、私の心はずっと、あなたのそばにい続けています。だから、独占しても構いません。僕をいくら責めても構いません。ただ、一つだけお願いしたいことがあります。

― 一人で悩まないでくれ。どんな形でもいい、俺に相談してくれ。―

僕の想いはこれが全てなのです。貴女がひとりだけしんどい思いはして欲しくないのです。貴女のことは、僕のことでもあるのですから。


話が散らばってしまいましたね。ここらで終わっておこうと思います。


敬具 僕より


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