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田舎

「エンフィスにー、到着だニャー!!」

 そこまで長くない道中だったな。

 ユキが大喜びで走り回っている。

 ユキにとって馬車の旅は苦痛みたいだ。

「そう言えば、この街はどんな街なのか知らないな」

「確かに私もこの街に何があるのか知らないわね」

 僕とリンナはこの街について全く知らない状態だった。

 すると、サリナが説明をしてくれる。

「この街はですね、田舎ですね」

「田舎?」

「はい。音楽などの芸術や武器防具の加工などを一切行っていない街ですね」

「それって、モンスターが出ると危なくないかしら?」

 リンナが問いかける。

「最低限の武器防具は揃えているので問題は無いでしょうが、この街での買い物は諦めた方が良いかとは思いますね」

 田舎か、僕の憧れでもあったんだよな。

 農業をしながら年金でのんびりと暮らす。

「マスター、年金とか言わないでください。この世界にはそんな制度はありませんから」

「なんだか、サリナに心を読まれるのも慣れてきたよ」

「そうですか?なら結婚してください」

 サリナが嬉しそうに結婚を申し込んでくる。

 さすがに、いきなり結婚してくださいはビックリだよ。

「はぁ?ちょっと待ちなさいよ。優人と結婚するのは私なんだから」

 リンナが割って入ってきた。

「ユキも忘れないで欲しいニャー!」

 なんと、ユキまで入ってきた。

 こうなったら男が言うことは1つだ。

「みんな好きです。超好きです。みんな結婚し....」

 バチーン!!

 突然リンナにビンタされた。

「リンナ何するんだよ。せっかくの決め台詞だったのに」

「それ以上言ってはダメだって、いろいろな問題があるから」

 確かにこれ以上言ってたら訴えられかねない。

「そんな事よりだ、宿を探すぞ!」

「マスター、強引に話を変えましたね」

「マスター情けないニャ」

「最低の優柔不断野郎ね」

 ひどい言われようだな。

「なんでこんな優柔不断を好きになっちゃったのか不思議だわ」

「えっ?リンナ何か言った?」

「何でも無いし!!」

 なぜが僕に怒っているリンナだった。



 宿探しのために街を歩き回る。

 その中で、この街唯一の宿を見つけた。

 なんとも歴史のありそうな宿だった。一言で言ってしまうとボロ宿。

 宿に入ると女将さんが受付をしてくれ、部屋まで案内してくれた。

 部屋数が多く、昔は栄えていたのだろうと思う。

 しかし、今では訪れる人も少なくほとんどが空き部屋となっている。

 時代は進歩しているが、この街は進歩に遅れ、取り残された街のような雰囲気だ。

 そんな事を考えながら歩いていると、部屋に到着した。

 女将さんは頭を下げ部屋を出る。

「やっとゆっくりできるニャー」

 ユキは畳の上でゴロゴロと転がり回る。

 僕もゴロゴロしたいな。

「マスターもゴロゴロしていいですよ?私はそれを夜のオカズに......うふふふ」

「僕は何も聞こえない」

「ちょっとサリナ、そのオカズ私にも少し譲ってよね」

「もちろんですよ。2人で楽しみましょう」

「やっぱり何も聞こえない。いや、聞きたくない」

 とりあえず本題に入らないと。

 妄想している2人を現実に引き戻す。

「それで、モンスターはどこにいるのか分かる?」

「マスター、その事なんですが......」

 サリナが深刻な顔で伝える。

「モンスターは街全体です」

 はい?

「モンスターは街全体なのです」

 ダメだ、よく分からない。

「街全体ってどういう事よサリナ」

 よく分かっていないのは、僕だけではなかった。

「この街は栄えているとは言えません。良く言えば田舎でまとめられるのですが、この街には人間が居なかったのです」

「田舎だけに?」

「この街の人間から生存反応が無かったのです」

 僕の渾身のボケがスルーされた!?

「ごめんサリナ、私達にも分かるように説明してくれないかしら?」

「はい。普通の生きている人間は常に周囲にエネルギーを出しながら生きています。しかし、この街の人間からはそれが感じられなかったのです」

「それじゃあ、街を散策してた時にすれ違った人は生きてなかったって事?」

 リンナの問いかけにサリナは静かに頷いた。

 そして、リンナは僕の方を向いた。

「マスター、真面目なお話の時にボケるのはやめてくださいね」

「申し訳ございません」

「反省してください。結婚もしてください」

 いやいやいや、だからなぜそうなるんだ?

 そもそも、天使と結婚できるの?

「結婚できますよ。余裕のよっちゃんです」

 .........

「何か突っ込んでくださいよ!」

「ボケが分かりにくいよ!それに突っ込んだら僕まで巻き添えくらうよ」

 そんな事よりも、何か対策をしないとな。

皆さま本当にお待たせ致しました。

ここまでお待たせしてしまい申し訳ございません。

次からはもう少し休む期間を短くします。

それはそうと、あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

新年の挨拶です。挨拶は大切ですからしっかりとしておかないと。

皆様は年末年始どのように過ごしましたか?

ゆっくりと眠り、のんびりとした年末年始の人が多いですかね?

お仕事の人は本当にお疲れさまです。

休みも終わり、普通に仕事や学校が始まりましたね。

体調には気を付けて下さい。


そして今回の内容ですが、年末年始に故郷に帰ったので、その時に思いついたイメージで書きました。

私の故郷は田舎ですがモンスターは出ませんよ?

狸とかは出ますけども。

少し長くなりましたね。

それでは今回もお楽しみください。

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