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道中

 今日も街には音楽が流れている。

 朝から音楽活動が活発である。

「ここを離れるのは名残惜しいニャー」

「でもユキさん、そろそろ次のモンスターを倒しに行かないと」

「そうね。いつまでも停滞するわけにはいかないわね」

 名残惜しそうにするユキと、次に目を向ける2人。

 新しいモンスターの情報が入ったのは、昨日の夜の事だった。

「次の街はどれぐらいの所にあるの?」

 僕はそれが気になってサリナに問いかける。

「そうですね、次の街【エンフィス】は1日もあれば到着するかと」

 1日か、となるとそこまで遠くないのか。

「馬車であれば、数時間で到着すると思いますよ」

 めちゃくちゃ近いじゃん!!

「とりあえず準備して出発しようか」

 みんながそれぞれ準備を始める。

「準備が出来た人から馬車に集合な」

 みんなに声をかけ、僕は1人先に馬車に向かう。



 馬車でみんなを待っていると、遠くから人が近付いてくる。

 以前、話を聞いた別パーティーのリーダーの真希さんが近付いてきていた。

「どうやら倒したようね」

「はい。おかげさまで倒すことが出来ました。情報提供者していただいて先に倒したのは申し訳ありませんが」

 彼女はそっと笑った。

「そんなの気にすることじゃ無いでしょ。あなた達が強いのは分かってたし」

 準備を終えたみんなが、ぞろぞろと宿から出てこちらに向かってくる。

「それじゃあ、私はそろそろ戻るわ」

「真希さんありがとうございました」

「お礼を言われることなんてしてないわよ。ただ、私はあの時独り言を言ってただけなんだから」

 彼女は去っていってしまった。

 馬車にたどり着いたサリナが僕に声をかけてきた。

「マスター、あの人は」

「あぁ、真希さんと少し話をしていたんだ」

「なるほど、いつか真希さんと一緒に旅をしたいですね」

 サリナの意見に同意した。

「みんな準備は出来たか?出発するぞ」

 みんなで馬車に乗り込む。

「それじゃあエド、今日も頼むぜ」

 僕が言うと、エドはこちらを振り向いてアタマを下げた。

 本当に馬って頭が良いな。



「マスター、飽きたニャー」

 馬車に乗って半時間程でユキが飽きていた。

「そんな事言っても、まだ全然進んでないぞ」

「飽きちゃったものは仕方ないニャー」

 仕方ないか、確かに同じような風景の繰り返しだけど、さすがに早くないか?

「マスター、何か楽しい事ないかニャ?」

 困ったな、そんな楽しめる事なんて何も無いしな。

 そんな困った僕を見てか、サリナがユキに声をかけた。

「ユキさん、面白い事がありますよ」

「なんだニャー?」

 二人でワイワイと楽しんでいる。

 僕はそんな二人を見て嬉しくなる。

 みんなそれぞれに辛い過去を持っているのに、それでもこの世界で楽しく生きている。

 サリナはともかく、ユキだって辛い過去があったはずだ。

 でも、今ではあんなに笑顔で楽しめている。

「あんた、後でサリナにお礼を言っておきなさいよ」

「わかってるよ」

 リンナはこちらを少しだけ向いて、再び流れる景色を眺める。

 その顔には、いつもの元気さは無かった。

「リンナ、どうしたんだよ?元気ないじゃん」

 リンナはこちらを見ることもなく。

「別に、何でもないわよ」

 外に目を向けている。

 何も無かったわけがない。こんなにも悲しそうなリンナの顔を見たのは初めてだった。

「何も無いことないだろ?僕じゃリンナの力になれないかな?」

「私の過去が辛かっただけよ。そんなに心配する事じゃないわ」

 心配する事じゃないと言いつつも、リンナの頬に涙が流れている。

 僕はリンナの隣に移動した。

「なんで寄ってくるの?」

「なんとなくだよ」

「あっそ」

 素っ気なく返され、リンナは再度外を眺める。

「って、ちょっと何するのよ」

「静かに。二人に気付かれるだろ」

 僕はリンナに膝枕をして、頭を撫でてあげる。

 透き通るような髪が印象的で、ドキドキした。

「辛くても1人で悩まないで良いんだよ。僕達は仲間なんだから、辛い事はみんなで悲しもうよ。僕がリンナを辛い過去から助け出すから 」

「あんたって、ほんとに馬鹿だよね」

「馬鹿って、ちょっとへこむよ」

「ふふっ、本当の事じゃない」

「......でも、ありがとう」

 リンナからの感謝の言葉。

「気にするなって、僕もリンナに助けて貰ったんだから」

 何だか視線を感じた気がして、周りを見るとさっきまで楽しそうにはしゃいでいたはずの二人がこちらを見てニヤニヤしている。

「ね、ユキさん言った通りでしょ?」

「さすがサリナだニャー、言った通り二人がイチャイチャしてるニャ」

 二人に見られて、めちゃくちゃ恥ずかしい。

 リンナも二人の視線に気が付き、飛び跳ねるように姿勢を戻した。

「二人きりにすると、イチャイチャするってのは本当だったニャー」

「もう、二人付き合っちゃえば良いのでは無いでしょうか?」

 二人にからかわれてとっても恥ずかしかった。

 顔から火が出そうなぐらいに。

お待たせ致しました。まっさんです。

投稿が遅れてしまい申し訳ありません。

最近は就職活動で超絶多忙です。

そして何よりも働きたくない......

そんな事言ってもニートはやばいので、頑張って就職しますよ。


そんなわけで内容ですが、語る事が特にない...

とりあえずリンナ可愛いね。

作者のリンナ推しのおかげで、リンナがメインヒロインみたいになってきている。

そして、次は新しい街に到着!?

次回をお楽しみに。

それでは、皆さま今回もお楽しみください。

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