廃坑
「もうやだ。僕もうお嫁に行けない」
「引き取る人が居なければ、私がマスターのお嫁さんになってあげますよ」
「うぅぅぅ....」
とりあえず何が起こったかだけ説明しておきますか
。
まず、リンナに正座させられました。
その後、パンツ1枚にさせられました。
最後に、その姿で窓から吊るされました 。
「もう嫌だよ。歩く人全員に見られて恥ずかしかった」
そして現在、サリナに助けられてこの状態です。
「嫌だとか、あんたが意味不明なドッキリするからでしょ!」
リンナの言う通りなのだが、なんて馬鹿な事をしてしまったんだ。
次からはユキを狙うか。
「マスター、そもそもやらなければ良いのではないかと」
「サリナも心を読むのはやらないで欲しいんだけど」
心を読まれることに慣れてしまって、最近は違和感すら無くなってきた。
「マスター、よしよしだニャー」
ユキが優しく頭を撫でてくれる。
「俺の味方はユキだけだよ」
ユキの胸に顔を埋めながら甘える。
「マスターは幼女趣味ですか」
「死ね、変態ロリコンが」
あの〜、僕は何をしても批判されるのですか?
「そんな事よりも、モンスターの下見に行かなくて良いのですか?」
あっ、すっかり忘れてた。
名残惜しいが、ユキの胸から顔を戻す。
「何を残念そうな顔してんのよ変態」
「えっ!?そんな顔してた?」
「してたわよ変態ロリコン!!あんた本当に(自主規制)」
リンナに自分が人間なのかも不安になるほどの批判をされました。
「気を取り直して、下見に行くぞ。サリナ、モンスターの出現位置わかる?」
「はいマスター。町外れの廃坑と聞いております」
さすがTNTだな。
「だから、TNTではありませんよマスター」
また心を読まれた。
「下見って、遭遇したらどうするの?」
「少し戦って、全力で逃げる」
「それって、リスクありすぎじゃない?」
たしかにリスクは大きい。
でも、相手もわからない状態も辛い。
「昨日の真希さんに聞いた事だけじゃ分からないことも多いからね。それに、あの人を疑うわけじゃないけど、全てが真実とは限らないからね」
真希さんが嘘を言うとは思わないが、説明だけでは分からないことも多い。
それに、真実だとしても聞くのと実際に見るのとは違う。
「まあ良いけど。リーダーはそこの変態なんだし、私はそれに従うわ」
「僕に従うって言ったね。じゃあ、そこで正座」
その後、リンナの全力の蹴りを受けて、死ぬほど痛かった。
とりあえず、町外れの廃坑に向かった。
なぜか、僕は戦う前から満身創痍なのだが。
「マスター、廃校内は入り組んでて迷います。なので、何か対策をしておかないと出てこれないです」
対策か、どうしようかな。
「そんな事もあろうかと、ユキは石を集めてきたニャー」
「それを、どうするの?」
「マスターはまだまだ甘いニャ。砂糖のかかったケーキみたいに甘いニャ」
それ甘すぎて食べられなくない?
「これを来た道に置きながら進むニャー!」
こ、こいつ、天才か!
「マスターがアホなだけかと」
サリナ、ずいぶんと厳しい言葉をありがとう。
「ここが入口ですね」
中は真っ暗で、明らかに何か出そうな雰囲気があった。
「みんな、進むぞ」
そう言って、僕を先頭に廃校に入って行く。
サリナの魔法で、ある程度の明るさは確保出来ているが、それでも先が見えない。
「曲がり角には注意してな」
言った途端、ゴーレム的なやつが出てきた。
「マスター危ないニャ!」
ユキは反射的に矢を放つ。
しかし、相手は石の塊みたいなものだ。
ユキの放った矢は、軽く弾かれてしまう。
「これは、まずいな」
ユキの矢が弾かれたなら、僕の剣も通用しないな。
どうしようか。
悩んでいると、リンナが落ちていた鉄パイプを拾い上げた。
「ほんと情けないわね」
リンナはそう言って、鉄パイプをゴーレムに向け投げつけた。
すると、鉄パイプはゴーレムの頭を貫通した。
「雑魚相手に手間取りすぎよ」
リンナがカッコイイ。僕はいつもあの威力にビンタされてたのか?
「リンナさん、自分だけの手柄にするのは良くないと思いますよ?」
「ごめんサリナ、サポート助かったわ」
えっ、何?どういう事?
「リンナさんが投げる時に、私が魔法で強化したのですよ」
なるほど。二人とも凄いよ。
やっぱり、二人は仲良しなんだな。
「さあ、早く行くわよ」
リンナが先頭に立つ。
中は相変わらず暗くて、どこに敵がいるかも分からない。
それでも、スムーズに進んでいる。
何かがおかしい。
敵が少なすぎる。
そう思っていると、大きく開けた場所に出た。
「何だよここは」
僕は入った途端に思った。
廃坑なら、こんなに大きな広場は必要ないはず。
それでも、こんなにも広い空間があるなんて。
嫌な予感は現実となる。
「何だ!?」
何かに体を触れられた気がした。
「キャッ!」
サリナが叫んで、一瞬だけ真っ暗になった。
サリナがすぐに魔法を使う。
だんだんと明るくなってきた。
「えっ!?マスターが二人?」
明るくなった広場には、僕の横に立つもう一人の僕がいた。
皆様お待たせ致しました。まっさんです。
さて、モブ俺のイメージが固まらないため、二連続でそして僕は旅をすることになるの更新です。
それにしても、寒くなってきましたね。
もう冬じゃないか!
私は暑いのも寒いのも苦手です。
でもサマースポーツやウィンタースポーツは好きです。
変な性格してますよね。
海とか好きだし、スキーもやりますよ。
今年はどこのスキー場に行こうか悩み中です。
作中では場所によって季節や気候が違うので、好きな場所に住めますよ。
こんな世界に行きたい。
それでは、今回の内容を少し。
今回は、廃坑に行こう!!
そんな回ですよ。
新しいモンスターも出てきてこれからを楽しみにしていてほしいです。
敵モンスターの能力羨ましいですね。
コピー能力ですよ!!
私なら有名人になってチヤホヤされますよ。
では、今回はこの辺で失礼致します。
いつもお読み頂いている皆様、この回だけでもお読み下さった皆様、本当にありがとうございます。
ご意見、ご感想、評価等もお待ちしております。
お読みいただいて本当にありがとうございます。




