表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/51

謎の美少女

「...ター」

「...スター」

「マスター」

 ああ、またこのパターンか。

 暗闇の中から、だんだんと視界が広がってくる。

「おはよう」

「おはようではありませんよ、マスター!」

「サ、サリナ苦しいよ」

 主にその大きな二つの山が。

「なんでマスターは、モンスターを倒す度に気を失うのですか!サリナ心配です!」

 と言われても、自分でも分からないんだよな。

「マスターやっと目が覚めたのかニャ」

 ユキは怪我をしてないようだった。

「ユキのおかげで生き延びれたよ、ありがとう」

 あのヒレで完全に死ぬと思っていた。でもそこでユキが助けてくれたんだ。

「頭を撫でられると照れるニャー」

 恥ずかしそうに、ユキは顔を俯ける。

「それでですねマスター、一つ報告があります」

 そう言ってサリナが案内してくれたのは、船の中。

 そこに、縛られた謎の美少女がいた。

「この女の子は?」

 たしか、海の中にいた女の子ではないか?

「倒した後にユキさんが連れてきました」

「ムググー!」

 口にタオルを巻き付けられている美少女は、何か喋ろうとするが、タオルのおかげで上手く喋れないようだった。

「仕方ないな」

 タオルを取って、縛られているロープを解いてやる。

「この誘拐者!絶対に許さないんだから!」

 おいおい、いきなり酷い言われようだな。

「まあ、言いたいことは色々とあると思うけどさ、すこし質問してもいいかな?」

「はっ、あんたに答えることなんて無いわよバーカ」

 こらこらサリナ、横で魔法のチャージするのやめてくれよ。

「マスターを侮辱しましたので」

 お前の心を読むのも酷いと思うよ。

「そんな事ありませんよ。私は愛ゆえにです」

 だから、心を読むなって!

「人が眠っているのに、叩き起されて、誘拐までしておいて怒るなって言うか!?お前ら頭おかしいんじゃないのか?」

 敵意を剥き出しに殴りかかってくる。

「させません」

 ビリビリ!

「ギャー!何すんのよ!」

「マスターに手出しはさせませんよ」

「こらこら、サリナ手荒な事はしちゃダメだよ」

 僕は倒れてしまった彼女に手を伸ばした。

「ごめんね、良かったらあそこにいた理由を教えてくれないかな?」

「べ、べつにあんたになら教えてもいいわ」

 サリナは思った。

「落ちましたね」

 彼女は僕の手をつかむと、ゆっくりと立ち上がった。

「さっきも言ったように、ただ寝ていただけよ」

「そっか、睡眠を邪魔しちゃってゴメンね」

 この世界には水中で呼吸できる種族も居るのかな?

「居ますよマスター。【海種族】は海でも息が出来ますよ」

 だからサリナ、心を読むなよ。

「じゃあ、この子も記憶がないの?」

「まあ、そうなりますね」

 この子も記憶がないのか。どうにか助けてあげたいな。

「いきなりで悪いんだけど、僕たちと記憶を取り戻す旅に出ない?」

「はあ?誘拐犯と?」

「そうだよね、誘拐犯とは行きたくないよね」

 少し落ち込むが、やはり誘拐犯とは行きたくないよな。それはしかたないと思う。

 落ち込んでいると、少女があわてて声を上げた。

「ちょっと待ってよ、私嫌だなんて言ってないわよ」

 えっ!?

「だから、別に一緒に居てあげても良いって言ってるの!」

 なんだかわからないけど、一緒に旅をしてくれるようだ。

「ありがとう、これからよろしくね」

 そういえばこの子の名前をまだ聞いて無かったな。

「名前を聞いても良いかな?」

「私?私はリンナよ」

「良い名前だね」

「はぁ、そ、そんなの当たり前に決まってるでしょ」

 何だかよくわからない子だな。

「リンナちゃんこれからよろしくね」

「フンッ!仕方ないわね」

 まあ、何だかわからないけど仲間増えた。

「さあマスター、港が見えてきましたよ。皆さんが出迎えしてくれているようですよ」


「こんなにも盛大にお祝いしてくれるのか」

「ここの生活が元に戻るんですから、盛大にお祝いにもなりますよ」

 そうだよな、収入が戻るんだから盛大にもなるよな。

 僕達の船に届く歓声、みんなの笑顔、記憶を取り戻す理由が無くても、こんなふうにみんなの笑顔の為に頑張ってたのかなと思う。

「マスター泣いてるのかニャ?」

 あまりの嬉しさについ、目から水が垂れてきた?

「フンッ、嬉しくて泣くなんてバカじゃないの?」

「嬉しくて泣ける人は、優しい証拠ですよ」

 みんなが様々な反応をしてくる。

「良かったよ、これで皆が安心して漁に行けるんだから」

 みんなの笑顔がこんなにも嬉しいなんて、記憶が戻ってきて、だんだんと変わってきたのか?

「まったく、だらしないわね」

 そう言って、リンナは僕の涙を拭いてれる。

 その直後にサリナの殺気を感じたが、気のせいにしておこう。


 その日の夜は、豪華な宴会だった。

「兄ちゃん流石だぜ、ほらほら、もっと食べてくれよ。俺達からの感謝の気持ちだ!」

「ちょっと、これ以上食べれませんよ」

 リンナが裏に入るのを目の隅に捉えた。

「おじさん、ちょっとすいません、トイレに行ってきますので」

 そう言って、リンナの後を追いかける。

「いつまで追いかけてくるのよ」

 いつからバレていたのだろう。

「このままどっかに行ってしまいそうな気がしてな」

「リンナは記憶を取り戻してるのかい?」

 思わず聞いてしまった。

「少しだけね...」

「そっか」

 そして黙ってしまう。 何を言えばいいのか分からない。

「私ね...」

 リンナが話を始める。

 その声には、僕が罵倒されていた時の勢いは無かった。

皆様お待たせ致しました。そして僕は旅をすることになるの更新です。

最近はスルスルと書けてて、更新スピードが早く自分でも嬉しいです。

今回は、モンスターとのその後を書かせて頂きました。

謎の美少女の過去については、次回の更新で書こうと思いますので、お楽しみにお待ち下さい。

そして今回の内容ですが、久しぶりの仲間の登場です。

この美少女の設定で一番困ったのが名前とだったのです。

前回の執筆中に設定は出来ていたのですが、名前を決めていない!

そんな事件を起こしてしまいました。

そして、いつもお読みいただいてます皆様、今回だけでも読んで下さった皆様、本当にありがとうございます。

これからも頑張りますので、よろしくお願い致します。

皆様からのご意見、ご感想、評価等もお待ちしております。

より良い作品を作りたいと思いますので、どうかよろしくお願い致します。

それでは、今回も楽しんでいってください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ