No.5 ハゲ、食って、くしゃみ
いゃあ、塾や宿題で更新が出来なかったんですね。塾は女子ばっかりで、ハーレムなのか違うのか……それが更新出来なかった言い訳です(笑)
そう、順調だった。
あれから5時間後、俺たちは夜の街をブラついていた。
まだまだ夜は肌寒い春先、温かいものでも食べようと話した結果、カニ料理を食べることに。
「一番高い鍋20人前とカニの刺身30人前。ドリンクは酒以外全部定期的に持ってきて。」
あまりの注文の多さに驚き戸惑う店員さん。
そして、カニだ、カニだ。と踊る威裟矛と瑠羽那と円と裕大。
個室で良かった。
しばらくして、何人も店員さんが来て、カニを大量に持ってきた。
ますますこの場が盛り上がる。
マジで恥ずかしいんだけど………。
「さぁ! 食うぞーー!」
そう雄叫びを上げて、威裟矛が一気に刺身にかぶりつく。
負けじと裕大も何本もかぶりつく。
結局はみんなかぶりついて、鍋のお世話を誰もする気は無いらしい。
おーい、鍋は誰がするんだ〜〜?
「鍋ふぁ〜〜。泰世おへぇふぁい。」
食べながら欠伸をしてしゃべる。
どれか1つにしろ!
「ふぁってぇ〜〜。」
…………はぁ、俺がやるかぁ。
腹減ってるのに。
カニを軽く沸騰したお湯にくぐらせて、少し白くなったらあげる。
それをこいつらが遠慮なくたいらげる。
それの繰り返し開始20分、俺はまだ1本も食っていない。
ったく、俺もお人好しだよな。
「本多君も食べれば?」
俺がカニをしゃぶしゃぶしていると、隣から円がカニを持って来て言った。
あぁ、根が優しい女は優しいんだな。
あっちの女とは違って。
「ふぁい、威裟矛ア〜ン。美味しい?」
「はむ。超うまい。お返し。ア〜ン。美味いか?」
「美味ふぃ〜〜。」
……………。
さて、裕大はどうかな?
「うめぇ! 河のしゃぶしゃぶしたカニうめぇ!」
「ほんと!?」
………………。
あぁ〜〜、裕大たちはいつの間にかラブラブだし、威裟矛たちも超ラブラブだし、なんつーか俺ら場違いみたいだな。
「は、ハイ、本多君。」
「あ、サンクス。うんうまい!」
そうでも無さそうだ!
カニってこんなに美味かったんだ〜。
え? 円の効果?
そうかもなぁ。
1時間後、俺がしっかりと全て食べて、代金を払って店を出た。
「瑠羽那、帰ろうか。」
「ふぁん。」
「河、帰ろ!」
「うん!」
ダブルペアは手を繋ぎ、仲良く帰っていった。
かなり羨ましいんですけど……!
ぁー2人きりだな。
送ろうか?
「え? あ、うん。ありがとう。」
この笑顔に惚れてしまったかもしれない。
それはさておき、俺ら2人は円の家に向かった。
会話など無い。
ただ静かに歩くだけ。
「雨……。」
いきなりの雨だった。
次第に雨足は強くなり、仕方なく雨宿りすることに。
止むかな?
「やんで欲しいね。」
可愛らしく首を傾けていった。
ってか、止まないとパーティー中の爺を呼ぶことになるから、是が非でも止んで欲しい。
ザーーーー。
俺の願望はあっけなく、打ち砕かれた。
という訳で1時間過ぎた訳なんだが、雨足は強くなる一方で、止む気配が寸分も無い。
もぅ爺を呼ぶか?
半分諦めかけた時、少しだけ雨足が弱くなった。
行くぞ!
「うん!」
満面の笑みだった。
俺は円の手を引いて走った。
結構速めに。
「あっ―――。」
「……ありがとう。」
こけかけていた。
タッチの差(?)で円の手を掴み、抱き寄せた。
ぁー、これはワイセツ行為に当たるのかな?
「……ううん、普通の行為だよ。」
本当に円は優しい。
普通、悲鳴をあげないか?俺が女ならあげるな。
間違いなく。
まぁそれは良いとしてだな、俺たちがもう少しで円の家に着くって時に、急に雨足が強くなった。
俺は上着を脱いでソッと円に差し出した。
「ご、ごめんなさい。」
ちょこっと頭を下げた。
良いって。
気にするなよ。
これが男の役目なんだからな。
そんなこんなで円の家につくときにはびしょ濡れになっていた。
薄着だった円はブラやらパンティやらが、透けちゃってるから、目のやり場に困った。
と言っても、そう言う物に目が行ってしまうのは、男の性って奴だな。
「今日はありがとう。またね。」
家の中に消えていく背中をずっと見守った。
―――翌日―――
はっ
はっ
ハックショーーーン!!
飛び出た鼻水をティッシュで拭く。
完璧に風邪ひいたな、こりゃあ。
リアルに風邪ひきました。(涙)鼻水が止まらないんですよ。(泣)奇遇にも見てくださった人も見なかった人も風邪には気を付けましょうね。(泣)