No.3ハゲデート
いゃあ、疲れたですよ。動物園ネタなんて、久しぶりだからですかね。 話が変わりますが、最近寒いですねぇ。 もうすぐ、好きな人の誕生日なんですよ。因みにσ(`Д´)ももうすぐなんですね。 告ろうか迷ってんですよ。つー訳で、いつか、誕生日ネタ考えてみます。 話反れまくってすんません。じゃあ見てください。
運命の日の朝。
我が家では、パーティーするらしく、かなりの量の日本料理を作っている。
寿司、天ぷら、ソバやたこ焼きなどか大広間に並べられていて、どれも美味そうだ。
思わず、ヨダレが溢れ出てくるぜ、コンニャロー。
これなら俺もパーティー出たいし!
もちろん食べるだけだけどね。
が、今は急がねぇとな。
祐大が待ってるから。
「泰世。間に合わんぞ。」
「わりぃわりぃ。」
予想的中!
長い付き合いだと、心が読めるようになるんだな。
「爺! 車頼む!」
「もう用意は出来ております。」
流石は爺だ。
まさに意志疎通だな。
デート会場は近くに新しく建てられた、動物園だ。
そこそこ人気があるらしいが、行ったことがない。
確かデート用に作られているらしいが………。
「着きました。ご子息様。」
つー訳で到着。
結構広いな。
思っていたよりも何倍もいい感じだ。
入場ゲートの前まで行くと、きれいに着飾った2人が立っていた。
2人共に可愛い。
特に水瀬の白のワンピースってのが、清楚な感じが出ていて可愛い。
隣の河も黒で統一されていて、大人の感じが出ていて美しい。
いやぁ、マジでご褒美みたいだわ。
「待ったか?」
「ううん別にだよ。」
と、満面の笑顔で水瀬は言った。
一瞬、ムラムラしたんだが、俺だけだろうか?
いや、一度見てみろ。
絶対にムラムラくるぞ。
それは置いといて、俺たちは最初にペンギンを見に行った。
可愛いペンギン達がペタペタ歩いていて、マジで和むわぁ。
「可愛いね。」
「だね!」
全く分かりやすい奴だ。
声が裏返ってるよ。
「本多君は動物好き?」
「え? あ、まぁそれなりに好きかな。水瀬は?」
あまりの不意討ちに、声が少し変だった。
ってか、悩殺スマイルなんですけど。
「私は大好き。だって可愛いんだもん。それと、円でいいよ。」
ぐはっ!
またも悩殺スマイル!
これ以上されると、制御出来なくなって暴れだしそうだ。
なんて考えているうちに、河と祐大のペアはかなり先に進んでる。
「置いてかれたね。」
「だな。」
さて、追い付くべきか否か、どっちだ?
「………………。」
「………………。」
長く重い沈黙。
これは最悪だな。
何か話題を……。
「あの、」
「あの、」
「あ、はい?」
「何?」
うは!
同じタイミングって、かなりベタなんですけど。
こんなことあるんだな。
マンガとかドラマとか小説だけと、思ってたよ。
あまりいい雰囲気とは言えない。
この苦境をどう乗り越えようか。
やっぱ、何見るかとかで乗りきるしか無いな。
「ライオン、見に行かない?」
「はい。」
うし。
作戦成功。
だが、精神的ダメージが危険値まで上がっている。
マジでヤバいわ。
着くとライオンたちは、お昼寝、いや朝寝をしていて、ピクリともしない。
なんつーか、チョータイミング悪いんですけど。
「どこ行く?」
「蛇がいいです!」
蛇か、爬虫類が好きなのかな?
ライオンから蛇がいる、蛇の館は割と近くにあって、楽に行けた。
中には各種類の蛇ごとに、仕切りがあり、ソファーが1つ、クッションが2つあった。
デート用とはこういうコトなのか。
なかなかやるなぁ、これは流行りそうだ。
うーん、それにしてもどこも空いてないな。
これじゃあ、見れないじゃないか。
折角来たのに……。
「本多君! ここ、空いたよ!」
「お、おぅ!」
どうやら、入り口に近いところが空いたらしい。
笑顔の円が大きく手を振って、こっちこっちと催促していた。
このシーンを永久保存番の写真に撮っておきたい。
なんつってな。
そこまでは要らないな。
「この蛇大きいねぇ。」
「だな。」
見た感じ、6メートルはある、かなりでかい蛇が、一匹いた。
でも、その蛇、大きく口開けて、牙でガラスに穴開けてるんですけど。
やばくないっすか?
いや、ヤバイよね。
絶対にヤバイよね!
「チクチクして気持ちいい!」
円メッチャ笑顔で、貫通した牙を触ってるんだけど、危ないよね。
パキッ!
ひび割れした………。
「円! 逃げっぞ!」
「アハハハ。」
完全に自分の世界入ってるし。
「行くぞ!」
無理矢理、円の手を引いて、蛇の館を出た。
俺たちが出た後、蛇の館から悲痛な悲鳴が、聞こえて来た。
御愁傷様です。
さて、心を切り替えて、次のところ行こうか。
「蝙蝠がいいな。」
んー、円って、可愛いけど、何かがずれてるよな。
気のせいだろうか?
蝙蝠の部屋は、限り無く大きく、とてつもなく蝙蝠の数が多かった。
蝙蝠の部屋は、かなり暗くて、全種類の蝙蝠を、同じ部屋に飼っていた。
中には花を食べている蝙蝠や、餌用の蛾を食べている蝙蝠もいた。
「近くで見ると目が大きくて、可愛いね。」
うん。
確かによく見ると、目が大きく、可愛い。
イメージとは大違いだ。
もっと変な顔してると思っていた。
鼻も豚みたいで可愛い。
ゴン!
ゴン!
突如、ガラスに体当たりしだした。
ちょっと待て。
中で何が起きてんだ。
「痛そう……。」
「だな。」
ミシ!
今、とうとうガラスにヒビが入った。
さらに蝙蝠は、勢いを増していく。
うーん、今日はストライキが多いな。
「円、逃げるぞ。」
「う―――、あ。」
時既に遅し。
ガラスは派手に割れて、無数の蝙蝠が一気に雪崩れ込んできた。
蝙蝠の部屋に居た、カップルたちはギャー、ギャー叫び、逃げ惑った。
「円!」
「本多君!」
俺たちは離れ離れになり、蝙蝠の群れに襲われた。
「はぁ、はぁ、はぁ。円……。」
気が付けば、俺は外に出ていた。
空には無数の蝙蝠で覆われていて、空が黒くなっていた。
多分野生の蝙蝠も合流したんだろう。
動物園上空全域が真っ黒だ。やっかいなコトになったな。
とりあえず、円を探さなきゃ。
俺は逃げる人を避けて進み、蝙蝠の部屋の周りを探し回った。
何周ぐらいしただろうか、疲れはてた俺は、ベンチを見つけ、座った。
「泰世ぁ! どうしたんだよこんなとこで。」
「どーしたのー?」
隣からとても聞き慣れた2人の声がした。
「威裟矛に瑠羽那ぁ。」
そこには、威裟矛と瑠羽那が手を組んで、ラブラブな雰囲気を、醸し出している。
「居たんだ。」
「うわ! ひでぇ!」
「ひど〜〜ぃ〜〜。」
なんつーか、やりにくいな、こいつら。
「怒んなって。ところで円見なかったか?」
「水瀬か見てないよな?」
「う〜〜ん。見てないよ〜〜〜。」
ちっ!
どこ行ったんだよ。
「分かった。それじゃあ、デートしててくれ。」
再び、探しに出た。
後ろで威裟矛と瑠羽那が、何か言ってたから、一応手を振っといた。
相変わらず混乱が続いている。
上空の蝙蝠はどんどん勢力を増やしていっている。
どうしたモノか。
しかも、数100匹は人を襲っていて、大勢の人が怪我をしている。
「本多君ーーー!」
真左から円の叫び声がした。
声がした方へと全力疾走した。
そこには何10匹の蝙蝠に囲まれて、
楽しそうにしている円がいた。
絶句だ。
「まど……か?」
「あ、本多君!」
そう言って、蝙蝠を引き連れて、こっちに来た。
何て言えば、良いんだろう?
「この子達ね野生から無理矢理、連れて来られたんだって。」
ハィ?
意味がわからないんですが………。
キョトンとしている俺を見て、円は楽し気に、
「私ね、昔から動物と話が出来るんだ。不思議だよね。」
と言って笑った。
かなり深刻なコトじゃないか!?
もっと早く言って欲しかったよ。
動物園ネタが終わったらキャラクターの紹介をしたいと思ってます。