早すぎる別れ
俺は5歳になった。
ラース」
「何ですか?父様」
「お前は冒険に出る気はあるか?」
「いつかは行きたいと思いますがどうしてですか?」
「ならまず学校に行け」
「どうしてそうなるんですか?」
「この大陸最大の魔法学校からお前を特待生として受け入れたいと連絡が来た」
「特待生のメリットって何ですか?」
「授業に出なくてもいい。授業料カット。研究室の所有」
「分かりました。父様が行けと言うなら従います」
「お前は自分より実力のない父のいう事を聞けるのか?」
「実力は関係ありません。父様は父様です」
「では行くのだな?」
「はい」
俺は学校に行く事になった。
「ラース気を付けて行くのですよ」
「はい。母様お元気で」
「休みの日にはたまに顔出しに来いよ」
「出来るだけ帰ってきます」
「元気でな」
「父様こそお元気で。それでは行ってきます」
「いってらっしゃい」
転移魔法を使った。
一発で着いた。
魔力的に行けるようだ。
門番の人がいた。
「すみません。バルカラ校長より招待を受けたラースです」
「校長がお待ちだ。付いて来い」
校長室に連れられた。
「失礼します。招待を受けたラース・ウィルターです」
「君がラース君か聞いていたよりも幼いないくつだ?」
「先月5歳になりました」
「5歳かその割にはしっかりしているな」
「ありがとうございます」
長々と校長と会話して終わった。
俺は特待生の中でも更に特別な階位のようだ。
部屋も寮ではなく、一軒家を用意されていた。
と言うのも、ここは大陸1番の魔法学校のある学園都市だからである。
学生のために家を用意するなど他愛もない事だった。