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引きこもり吸血鬼の怠惰なる引退生活  作者: 雪菊


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88/90

養育費


「養育費の件だけど」

「離婚した片親みたいなことを言うな?」



 清明のジジイが来た理由というのは、来年の小娘にかかる金の件だったらしい。



「お前、なんで渡した通帳から金を使っていないんだい?」

「引出しに行くのが面倒でな……。クレジットカード決済を使った方が早いし楽だろう。インターネットバンキングとかに登録するのも、お前と連絡を取らないといけないのが面倒だ」

「全部面倒で済ませないでくれないか」



 実際、それが全てなのだから仕方がないだろう。ちなみに一番面倒なのは最後のお前との関りだからな。反省しろ。



「かかった経費、全部割り出せ。僕が払うべきものは払う」

「今からか? その方が面倒だろう。大体、小娘一人にかかる金など、大した金額ではないし」



 ラウルの食費に比べれば可愛いものだぞ。というか、女と子どもというのはこんなに小食だったかと。豆太くらいの年齢には、ラウルはステーキを5キロくらいペロッと食べていた。むしろ足りないくらいだったかもしれん。

 あれで慣れているから、どうも金がかかっている気がしない。



「学費の引き落とし先にはなっておるぞ」

「対魔武器の代金は」

「……忘れておったな」



 そもそも、値段を覚えていない。しかも、素材なんか倉庫に余っていたものだから何を使ったかいまいち覚えていない。



「旅行費用」

「あれはそもそも、私が行きたかったからだからなぁ」

「フェル坊、そうやって適当にするのはよくないよ」



 まぁ、確かに私も自分事でなければ同じことを言っただろうし、そこは反省するとしよう。

 しかし、これはわざわざ京都から出てくる必要があったことなのか?



「わかるか? 学費くらいしか口座から落ちていなかった僕の気持ちが」

「いや、私も最初は引き出しておくつもりだったのだが」



 小娘にも「清明から金が出ているから気にするな」と言っておいたしな。しかし、コイツ含めて次から次へ何かトラブルを持ち込むものだから休みの時くらい家でのんびりしていたいと思うとそうなってしまっただけだ。それはそこまでおかしな話ではないと思うのだがな。



「つい最近も協会の方に泣きつかれたりして、家のことが雑になっていたのは認めよう」

「……ええ~。確かに、それなりに仲良くしておいた方がいいけど、気軽に泣きつくのは違うでしょ。長命種に対する敬意がないんやない? 僕、すこぉし文句言って来よかな」

「弟子のことでもあったからな」

「なんか最近襲撃も受けてるって聞いたけど」

「それももう来ないだろう」



 私含め誰も遅れは取らないと思うが、これ以上の死人を出すのもどうかと思ったので、それこそ協会の方に依頼をかけておいた。

 そうしたらな、うむ。


 かつての生徒やら、弟子っぽいものが意気揚々とやってきてしまってな。



「ドラクル先生水臭いじゃないっすか!」

「協定破りとか、戦争の元ですよ。根元ごと伐採しましょうそうしましょう」

「というか、久しぶりに稽古とかつけてくださいよ。太郎くんも近くいるんですよね?」



 そう、学生時代のように集まってさっさと連れて行ってしまった。

 根元ってどこからなのだろうな?



「生徒の成長というのは、早いものだな……」

「人間はすぐに年を取るからねぇ……」



 そういう問題か?


いつも読んでいただき、ありがとうございます。


このあとフェリクスは清明に溜息と共に目の前に札束を積み上げられて嫌そうな顔をするのであった。

そして元生徒やちょっと教えてもらって弟子面している者たちは、ちゃんと働いて報酬をもらいました。


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