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坊主と白い蝶のはなし  作者: ぽすしち


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11/22

あさはかな


 目をひらいたまま動かなくなった男の体を、ジョウカイはゆっくりと板間の上に置く。

 首の横に指をそえ、脈をたしかめれば、なにもない。


「――― 死んだか」


 色味をなくしてゆく肌をながめつぶやくと、ぐい、と男のあごをつかみあげ、口に指先を突っ込んだ。



「これで逃げようとは、あさはかな」


 にっとわらい、抜いた指先には、白い蝶がもがくように挟まれている。



「先ほどの、辻を渡っていたのはおぬしであろう?家に戻るところだったか。―― ほお、いつもあのようにふらふらと? 散歩だと?嘘を申すな」


 言うなり、再度指先を口に突っ込み、蝶を喉奥に押し込んだ。


 とたんに男の顔に赤みがもどり、息もできないほどせき込みながらのたうちまわる。

 

 ぜいぜいと息も整わない男の顔の前、ジョウカイは杖を立て、床を叩いた。



「のう、きかせてくれぬか? その、『たましい』をとばす術、どうやって手にいれた?」





 ※※




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