abduction,religion
主人公たちの見た目がガチでタコとイカです。
これはあくまでフィクションです。
実際のタコとイカが待っていない能力使いまくりです。
「No.415、君を探していた。我々は人間に戻りたいんだ。」
学校帰りタンザと歩いていたらいきなり、知らないイカとタコに袋を被せられ、攫われた。
また、博士の勝手な実験かな。
今度は宇宙に飛ばすとか言っていたけど、早いよ博士。
私は抵抗せず、袋の中で大人しくしていた。
最近疲れ気味だから寝よ。
目が覚めると服を取られて、体育館のステージを思わせるような場所に私はいた。
「思い出せ。我々が人間だった頃を。
戻ろう。我々が望む人の姿に。
喰らえ。前世持ちの脳を。」
「「「人間に戻るために!」」」
真っ白な窮屈な人形の頭部だけが透明のラバースーツをきたタコかイカか判別のつかない誰かが私の前に立っている。
その向こうには大勢の同じようなタコやイカが大勢のいる。
熱狂した様子で、ラバーが破れたり、溢れたりしている奴らもいる。
嘘でしょ。これ、博士が用意した実験じゃないの。
記憶想起実験じゃないの。
いつもいきなりだから、そうだと思って落ち着いていったら、いきなり十本足も頭も縛られて大きな木の板に磔にされている。
本当にこの人誰だ。
露出している部分を見ると、博士のキラキラした赤目と違って、固まりかけの鳥の血のような暗い赤い目をしてる。
なんでこの人を博士と見間違える。
足と体、頭の目玉以外をラバーに入れた状態だからタコかイカかもわからない。
周りの言動や格好から過剰人間崇拝の宗教に捕まってしまったようだ。
「まって、私、食べても、人間、ならない」
身体が震えて貼り付けられている木の板がカタカタとゆれる。
しかし、口に突っ込まれた硬い金属の棒のせいで私の声がまともに出ない。
「さあ戻りましょう。献身的な前世持ちに感謝して」
偽博士が側近らしき人から尖った大きな刃物を渡される。
私がのる板が後ろに倒れる。
待ってこの上で切られるの。
殺されちゃうの。
身動きがまともに取れないまな板の鯉じゃなかったイカの状態だよ。
嫌だ。
こっちこないで。
こわいこわい。
足とか再生できるから、そっちで我慢してくれないかな。
とにかく暴れた。
気持ち悪い炭を吐きたくて仕方ない。
吐いたら時間稼ぎにならないか。
けれど、棒が邪魔で吐けない。
「ずいぶんといきのいい」
偽博士が振り翳された刃物が私の頭に突き刺されようとした。
「やめろ!」
同じく白いラバーの人形が、偽博士の腕を抑えていた。
関節などが逆に曲がっていたりなど、小さな子供が遊んだ後の人形のような立ち姿で偽博士を抑えていた。
「邪魔をするな。われわれの神聖な儀式に」
周りの白いラバーたちが押さえにかかってくる。
「やめろっつてんだよ」
白いラバーが破けて黒い太い肉厚の体が現れる。
そして黒いスミが周りにぶちまけられる。
「よくも、アンバーを拐いやがって」
そうして、強い力で八本の腕を振り回して、周りの白いラバーを蹴散らしていく。
そうして私が磔にされていた板ごと抱えてその場からの逃げる。
敵の白いラバースーツを切ることで剥き出しになった目と目間の弱点がある。
タンザはスミで目潰しをして、そこを素早く突いて、
敵を蹴散らしていく。
そうして、タンザに板ごと背負われて建物に連れ出された。
タンザは、私を止める金具を触手を使い次々に外していく。
私は板から解放された。
タンザの羽織っていた服を頭に巻かれる。
四本の腕で抱え込まれた。
建物周りの山の斜面を滑るように降り、目についたコンビニに逃げ込んだ。
呆然とした様子の店員になにかタンザはお願いしていた。
「よかった。もう警察にも博士にも連絡したから、」
そう言って私を強く八本の腕で抱きしめる。
「どうして喋らない」
私は金属の棒が、口に咥えられたいることを触腕出しますとすぐにとってもらった。
「ありがとう、タンザ。マジで死ぬかと思った。」
私はタンザを抱きしめ返した。
私がさらわれた後すぐに博士の実験ではないことに気づくことができたから、私を助けることができたそうだ。
実験をする前、事前に被験者の関係者に連絡がくるシステムがある。
それもなく、さらにいつものようにタンザを連れて行く様子もなかった。
置いていこうとしたので咄嗟に、『俺も人間になりたい』といって着いていくことに成功したようだ。
そうして、潜入して私の救出にこぎつけた。
私の誘拐から救出までこの間は、6時間かかった。
この間、タンザは必死に愛想よく振る舞って、敵の懐に潜り込んだ。
恐るべき愛すべき私の大切な幼馴染だ。