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無垢な幼馴染がガーターベルトをつけて学校に来たのだが、それがエッチなものだと気付いていない【短編】

作者: BIG納言

短編です! 5分程度で読めるので、お気軽に読んでください!

それはとある月曜日の朝のこと。

いつものように電車を乗り継いで、高校に到着し、朝の教室で一限目が始まるまでの時間をぼーっと過ごしていた。


黒板上の時計を見る。8時45分。

授業が始まるまであと15分もある。

暇だな……と思いながら、何となく教室前方に視線を向けたとき、俺は目を丸くした。


幼馴染の比奈乃ひなのがガーターベルトをつけて教室に入って来たからだ!


「嘘だろ……」


思わず、ぼそりと独り言をつぶやいてしまう俺。


ガーターベルト――なんでそんなもの着けて学校に来た……?

もしかして、それがどういうものか分かってないのか……?

あいつ、ちょっと抜けてるとこがあるからな。その可能性が高いと思われる。


正直、比奈乃は学校一と言っても過言ではないくらいの美少女である。

そんな美少女がエッチなランジェリーを装着しているものだから、クラスの男子の目線は比奈乃の脚に釘付けになっている。


一方、女子はと言えば、気まずそうにして何も言い出さない。


このままじゃ、比奈乃が恥をかくことになる。

……くそっ、俺が言ってやんなきゃなんねえか。


「比奈乃、ちょっと来いっ!」


自分の席にカバンを置いた比奈乃に近寄り、俺は彼女に声をかけた。


「あ、しゅーくん。おはよ〜」

「いいから来い!」


小声でそうささやくと、比奈乃は呑気に俺の後ろをついて来た。ちなみに、しゅーくんとは俺のことである。


◆◆


廊下を歩き、誰もいない音楽室に比奈乃を連れて行った。


「どうしたの、しゅーくん?」

「どうしたのじゃねえよ。それ何だよ⁉︎」


比奈乃の脚を指差し、俺は早速、無垢で無知な幼馴染に問い詰める。


「あ、これのこと? よく気付いてくれたね! どう〜? おしゃれでしょ?」


こいつ、やっぱり分かってないのか……。

ただのおしゃれアイテムだと思っているのかもしれないが、それはとてつもなくエロいランジェリーだぞ……。


「……それはガーターベルトって言うんだ。どういうものだか知ってるか?」

「がーたーべると?」

「やっぱ知らないのな。あのな、ちょっと言いにくいがそれはな……ものすごくエッチな衣装なんだぞ?」


俺が真顔で真実を教えてやると、


「もう、しゅーくんったら冗談よしてよ(笑)」


比奈乃は笑いながら俺の発言を否定した。


だめだこいつ、俺の指摘を冗談だと受け止めている。

頼む、信じてくれ〜っ!


このままでは、比奈乃にガーターベルトばどういうものだが説明することができない。

どうしたらいいだろう?

考えを巡らせていると、ふといいアイディアが浮かんだ。


俺はスマホを取り出し、『ガーターベルト』とインターネットで検索する。


「見ろ!」


そう言って俺は、画面検索の結果を比奈乃に見せた。

そこには下着姿の女性のエッチな画像がたくさん並んでいる。


「何これ……?」

「お前が今、履いているものだ」

「えっ⁉︎ これってそんなエッチなものだったのっ⁉︎」

「ようやく分かったか」


「嘘でしょ……そんな……恥ずかしいぃ……」


顔を真っ赤にして、しゅしゅしゅ〜っと風船のようにしぼんでいく比奈乃。


「そんなの知らなかったよ……。しゅーくん教えてくれてありがとう……」

「理解してくれて安心したよ」


すると比奈乃は、なんとその場でガーターベルトを取り外しにかかった。


「じゃあ脱ぐね……」


制服のスカートをたくし上げる。

エッチな下着が全部丸見えじゃないか!


……ピンクと黒のエッチすぎるパンツだった。


「って、おい! もうちょっと隠したりしろよ!」

「え〜、どうして? しゅーくんは幼馴染だし、別に何とも思わないでしょ?」

「なわけあるか!」

「え? ってことは、しゅーくんもわたしを見て興奮するの……?」

「仕方ないだろ……そんな格好してたら……男子高校生には刺激が強すぎる!」


俺は正直にそう告げた。

しかし比奈乃は、それを聞いて、なぜだか機嫌良さそうににこにこしている。

わけがわからない。


しばらくして、比奈乃はようやくガーターベルトを取り外し終えたようだ。


「授業始まるから、教室に戻るぞ」

「うん」


そう言って俺は音楽教室を出る。しかし比奈乃がついて来ない。


「どうした? 行くぞ?」


すると比奈乃は、上目遣いであざとく俺の顔を見上げる。


「このがーたーべるとは今度、しゅーくんだけに見せてあげるね♡」


この幼馴染がどこまで本気なのか、俺には分からない。



◇◇


ここまでお読みいただきありがとうございました。本作品は短編であり、これで完結となります。


シチュエーションが好き、比奈乃が可愛いと思えた方は、評価いただけると幸いです!

その評価が作者の励みになります。

面白いと思った方は、ぜひ評価お願いします!

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