008 モーニングルーティーン
翌日、朝の五時三十分に鳴る目覚ましのアラームを止め、その隣においてある目薬を手に取って両目にさした。
二度寝の誘惑を断ち切るために生み出したルーティーンである。寝起きは目が乾燥して開かない。寝起きに目薬を差すことで、可愛いぱっちりおめめで朝を目覚められる。
そもそも、俺は人よりも目が乾燥しやすい。
中学一年の時の話だ。部活の朝練も始まり、毎日朝早く起床しなければならなかった。無論、遅刻したりさぼったりすることはないものの、俺は朝ぱっと起きれないことに少し苦戦していた。
「朝なかなかぱっと起きられないんだよなぁ。」と姉に相談した。
すると姉貴は、「あんた寝てるときに、目開いてて眼球が乾燥しててキモイからよ。」と辛辣に教えてくれた。
いや、「キモイからよ。」はいらないだろ?
「もう、弟くんったら……かわいいぱっちりおめめを開けて寝てるからだよ?ふふふ。」
くらい優しく言ってくれたらいいものを!いや、まぁうちの姉貴がそんな言ったら、それはそれで正直引くけど。
ともあれ、それから、アイマスクをして寝る、朝起きたらすぐ目薬というルーティーンができた。
ルーティーンは好きだ。
ルーティーンを持つことは、集中力の向上や、作業効率上げたり、メンタルを整えたりする効果がある。というのを部の先輩に聞いてから、俺は自分なりのルーティーンをあみ出している。
朝は五時半に起きてアラームを止め、目薬をさし、歯磨きをして、白湯をコップ一杯飲み、ジョギングを20分して新鮮な朝の空気で脳を働かせる。
帰宅後、自分で卵二つとベーコン三切れを焼き、食パン二枚を食べて、家を出て、部活の朝練へと向かう。
これが俺のモーニングルーティーン!誰か真似したらいい。これできっとみな健康になる。まぁ保証は何もないが。