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舞踏会編 中

ヤード男爵令嬢がデビューする、舞踏会の日がやって来てしまいました…。


カイルからプレゼントされたドレスを着て、ヒーニアスに手を取られ馬車から降り公爵家の控え室に 先に到着していたお母様とお父様とデビューする白のドレス姿のフィーナが居ました。


「お姉様そのドレス!」

「カイルが用意してくれたドレスなの」


「そのドレスは、カイル殿下からロローアに贈られる筈のドレスですわ!」


「フィーナ…何を言っているの、何故カイルがヤード男爵令嬢にドレスを贈るの?」


デビューする令嬢は白のドレスと決まっているのに。


「今日カイル殿下にエスコートされるのは、ロローアですわ!」


「ロローア?あぁ今日デビューする男爵令嬢か」


「お父様、ロローアはエスコートされるカイル殿下からドレスが贈られてこないと悲しんでましたわ!なのにお姉様がカイル殿下から贈られたドレスを見たらロローアがどう思うか!」


「デビューする令嬢をエスコートするのは王子殿下達にとって当たり前の事だ、たった一度エスコートするだけの令嬢…しかも男爵令嬢にドレスなど送らん、お前も今日王子殿下達にエスコートされ、男爵令嬢としてデビューするんだぞ?」


「私は公爵家の娘ですわ!」


「ワースト男爵令嬢としてのデビューだと、前々から言い聞かせて居たとシャロンに聞いていますわ」


トントンと規則正しく、ノックされたドアをメイドが開ける。


「ハルスクーダ公爵、夫人お久しぶりです。」


忙しい筈のカイルがヒーニアスを伴い控え室に入ってきました。


「カイル殿下!お久しぶりです、娘達が迷惑をかけてしまい、申し訳なく…。」


「イージュには全く…ですが、公爵達を父上がお呼びなのです」


「陛下がですか?」


「えぇ、お二人と先にお話をしたいと…。」


「畏まりました、フィーナシャロンはもう、着いているはず貴女はワースト家の控え室へイージュは…マーサとこの部屋に。」


「はい、お母様」


「公爵、イージュの護衛としてヒーニアスを外に待たせて置きます、宜しいですか?」


「ありがとうございます、殿下。」


「私も途中まで、ご一緒させてください殿下」


先ほどまで、文句を言っていたフィーナが勝ち誇った顔で、私の横を通り抜けていき部屋を出ていきました。


「あれほど喚き散らしていたのに、カイルをみた瞬間人が変わったな…ある意味貴族らしいな。」


「ヒーニアス!」


「悪いな、素直な感想だ許してくれよイージュ。」


「…わかりましたわ…許します。」

「ありがとう、イージュ」


「陛下のお話ってなにかしら?」

「デビューのダンスが始まる前にはわかると思う、部屋の前で待機してるから、大人しく中で待ってて下さいイージュ嬢」


「えぇ、お願いします。」


お母様とお父様は、開始時間ギリギリまで戻っては来ませんでした。





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