お茶会編
拙い文章ですが、お許しください。
私には一つ下の妹が居ます、妹は小さい頃はお姉様お姉様と私の後ろを付いて歩く可愛らしい子でしたが。
それが変わったのは、私が第二王子のカイル様の婚約者に選ばれてから。
我が家には私とフィーナの二人姉妹で、血筋を重くみるこの国は
婿入りした者の愛人の子供は家を次ぐ事は出来ない、必ずその家の血脈の子供を跡継ぎとする事
との一文があり、婿入りした父の愛人の娘である妹のフィーナは家を継ぐ為の結婚は出来ず妹がもつ爵位は母の男爵位のみ王子が婿入りするには爵位が低すぎる。
「私もハルスクーダ公爵の娘なのに!お姉様ばかりズルイ」
この頃はまだ、私達は7才と6才だったので法律の事など頭にありませんでしたがこの事が原因でフィーナと溝が出来てしまいました。
フィーナとの溝が埋まらないまま、10年もたってしまいました。
「イージュ、フィーナ嬢はまだ君を避けてるみたいだね?」
「えぇ、カイルもう10年もたつのにあの子とまともに話も出来ないの…。」
「先日の高等科の入学式でも、話しかけようとした君を睨み付けながら駆け出してたしね」
「申し訳ありません、令嬢としてハルスクーダ公爵の娘としてお恥ずかしいです。」
「イージュ…ほら顔上げて下ばかり見ないで、僕を見て…。」
「カイル…。」
カイルが私の顎を持ち上げ、カイルと目が合いゆっくりとカイルの顔が近づき、後少しで唇が触れそうなとき…垣根の向こう側から
「お姉様!」
「「!」」
「フィーナ!」
10年もまともに口を聞いてくれなかったフィーナが、自分から私に話しかけてくるなんて!
「やぁ、フィーナ嬢久しぶりだね」
「カイル様!お久しぶりです」
「そんなに、慌てて帰ってくるなんてどうしたんだい?」
「あの実は…新しい友人が出来ましたのでお姉様に紹介したくて
クラスメイトのロローア・ヤード令嬢です」
「は、はじめまして!殿下!ロローア・ヤードと申します」
「殿下、私達もお茶会に混ぜては下さいませんか?良いですわよね、お姉様」
「えぇ…私はかまいません、カイル殿下妹のワガママを聞いては下さいませんか?」
「イージュが良いなら…」
使用人に妹達のイスとお茶を用意させ、お茶会を再開しました。
「殿下は…」
「カイル様…」
妹は私をだしに、カイルとお近づきになりたい令嬢とカイルと二人きりのお茶会を壊しに来ただけのようでしたがすぐに…。
「私はそろそろ帰らなくては、イージュ馬車まで一緒に来てくれる?」
「はい」
玄関に着き、カイルがまだ帰える予定ではなかったので馬車準備を待つ間。
「イージュ今日はゆっくり一緒に居れる予定だったのに、自分で帰ると言ってしまったから仕方ないけど」
「すみません、フィーナが話しかけて来てくれたのが嬉しくて…」
「わかってる、ごめんね流石に婚約者の妹だとしても我慢できなくて、…イージュ、今度お忍びデートしない?」
「え、お忍びデートですか?」
「ケーキ好きでしょ、イージュの好きな店で数量限定で新作ケーキあるみたいなんだだから今度一緒に行こうね」
「はい、ありがとうカイル」
「準備が出来たみたいだね、またねイージュ」