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夢3
もう、何年経っただろうか。
娘の顔も思い出せない。
妻子とは随分前に別れたきりだ。
会社では肩身が狭い。日進月歩のコンピューターについていけない人間なんてコピーかお茶くみくらいしか出来ない。
毎日一生懸命働いて、疲れて帰って来て、しかし家の掃除もした。料理もした。犬の散歩もした。
それでも邪魔者扱い。
居場所なんて何処にも無い。
何をやっても上手く行かない。
一発逆転なんて、上手く行くはずがないのに。
そうして気づけば一人になっていた。
一人になって部屋は広くなったのに、何で……何でここに俺の居場所はないんだろう。
それは、社会が悪いからだと思っていた。
でも、それは違うと知った。
悪かったのはきっと――




